そうやって念入りに地ならしをしたうえで、オフィスの壁にいろんな角度で手や腕をついて、せっせとイメージトレーニングに励みましょう。やっている最中にその○○ちゃんが通りがかったら、すかさず「あっ、ちょうどよかった。ちょっとここに立ってみて」と声をかけます。「こんな感じかな」と呟きながら壁に手をつけば、念願の「壁ドン」を成し遂げられる……はず。
こっちがこのところ「壁ドン」で頭がいっぱいだということは伝わっているので、さほどビックリせず笑って許してくれる……といいですね。不意打ちにドキッとしてくれて、それが恋心に発展してくれる……ともっといいですね。
冷静に考えると、せいぜい「丼物では何が好き?」と聞く段階で止めておいたほうがよさそうです。しかし、こういう展開に持っていきたいという夢や野望を抱くことは、きっと明日への勇気や若返りにつながるに違いありません。妄想という中年の頼もしい武器を大いに活用しようではありませんか。現実の世界でも、飲み会の席で「最近、壁ドンって流行ってるの?」と話題にするぐらいはギリギリ許されそうだし、「ややウケ」ぐらいの反応は得られそうです。あっ、それは「欽ドン」ですね。
ちなみに「壁ドン」とともに注目を集めていて、多くの女性が憧れていると言われているのが、アゴをクイッとあげてキスを迫るという「アゴクイ」。例によって「北陸三県ではどの県が好き?」と尋ねて、福井という答えが返ってきたら……という作戦を繰り出した妄想にひたっていただけたら幸いです。そんな感じで、年末も人生もたくましく乗り切りましょう!