「本来はサービス内容で競争するべきなのだろうが、運賃(の値下げ)もサービスの一環という考え方もある。特に通販事業者から荷物をいただくには、運賃が大きな要因になる」

 宅配便といえばすぐに思いつくのが、玄関先に現れる各社のセールス・ドライバーだろう。しかし宅配便が玄関先に届くまでには、セールス・ドライバー以外の多くの労働者がかかわっている。宅配便の大まかな流れを、ヤマト運輸を例に挙げて説明すると以下のようになる。

 セールス・ドライバーが集めてきた荷物は、いったん宅急便センターに持ち帰る。そこから大型トラックで、〈ベース〉と呼ばれる全国の七〇カ所にある仕分け拠点へと集められる。数百人単位の作業員が働く仕分け拠点で、方面ごとに仕分け、下請けの長距離トラックに積み込み、順次出発する。最終便が出るのが午後九時ごろとなる。

 長距離トラックが到着した仕分け拠点で荷物を降ろすと、そこでさらに細かい仕分けが行われる。例えば東京都の目黒区の場合なら、約二〇カ所ある集配拠点向けの〈ロールボックスパレット〉というカゴ車に手作業で積み込まれる。そこから、再び大型トラックで、朝七時までに集配拠点に運び込まれる。宅急便のトラックに積み込まれ、朝八時前後に宅急便センターを出発して午前中の配達を始める。

 一個の宅配便が玄関先に届く舞台裏には、大掛かりなネットワークが張り巡らされており、さらにセールス・ドライバーだけではなく、下請けの長距離運転手や仕分け拠点の作業員など大勢の人手がかかっている。ヤマトホールディングスの売上高に占める人件費比率は、五〇%を超えるという典型的な労働集約型産業なのだ。

文■横田増生(ジャーナリスト)

※SAPIO2015年1月号

トピックス

国際ジャーナリスト・落合信彦氏
【訃報】国際ジャーナリスト・落合信彦氏が死去、84歳 独自の視点で国際政治・諜報の世界を活写 
NEWSポストセブン
元日に結婚を発表した女優の長澤まさみ(時事通信フォト)
長澤まさみ「カナダ同伴」を決断させた「大親友女優」の存在…『SHOGUN』監督夫との新婚生活は“最高の環境”
NEWSポストセブン
薬物で急死した中国人インフルエンサー紅紅(左)と交際相手の林子晨容疑者(右)(インスタグラムより)
「口に靴下を詰め、カーテンで手を縛り付けて…」「意識不明の姿をハイ状態で撮影」中国人美女インフルエンサー(26)が薬物で急死、交際相手の男の“謎めいた行動”
NEWSポストセブン
晩餐会に出席した真美子さんと大谷(提供:soya0801_mlb)
《真美子さんとアイコンタクトで微笑み合って》大谷翔平夫妻がファンを驚かせた晩餐会での“サイレント入退場”「トイレかなと思ったら帰っていた」
NEWSポストセブン
畠山愛理と鈴木誠也(本人のinstagram/時事通信)
《シカゴの牛角で庶民派ディナーも》鈴木誠也が畠山愛理の肩を抱き寄せて…「温かいご飯を食べてほしい」愛妻が明かした献身性、広告関係者は「大谷&真美子に引けを取らないパワーカップル」と絶賛
NEWSポストセブン
最新情勢をもとに東京の30選挙区の当落を予測した(時事通信フォト)
【2・8総選挙「東京1〜10区」の最新情勢】公明の連立離脱で現職閣僚が落選危機か 自民の優勢が伝えられるなか中道の前職がリードする選挙区も
NEWSポストセブン
第74回関東東海花の展覧会を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2026年1月30日、撮影/JMPA)
《雪の精のよう》佳子さま、ゴールドが映える全身ホワイトコーデに上がる賞賛の声 白の種類を変えてメリハリを出すテクニック
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせインフルエンサー、ボニー・ブルー(TikTokより)
《あなたが私を妊娠させるまで…》“12時間で1000人以上と関係を持った”金髪美女インフルエンサー(26)が企画を延期した真相に「気色悪い」と批判殺到
NEWSポストセブン
イラク出身のナディア・ムラドさん(EPA=時事)
《ISISに囚われた女性が告発》「お前たちは “奴隷” になるためにいる」「殴られ、唾を吐きかけられ、タバコの火で焼かれた」拉致された末の“生き地獄”の日々とは
NEWSポストセブン
ハナ被告の相次ぐ麻薬関連の容疑は大いに世間を騒がせた(Instagramより。現在は削除済み)
《性接待&ドラッグ密売の“第2の拠点”をカンボジアで計画か》韓国“財閥一族のミルク姫”が逮捕、芸能界の大スキャンダル「バーニング・サン事件」との関連も指摘
NEWSポストセブン
アワードディナーに初めて出席した真美子さん(提供:soya0801_mlb)
《鎖骨見せワンショルで“別人級”》大谷翔平の妻・真美子さん、晩餐会ファッションで見せたジャパン推しの“バランス感覚”【専門家が解説】
NEWSポストセブン
サンシャインシティ文化会館を訪問された佳子さま(2026年1月30日、撮影/JMPA)
《メイク研究が垣間見える》佳子さま、“しっかりめ”の眉が印象的 自然なグラデーションを出す描き方、ナチュラルなアイシャドウやリップでバランスも
NEWSポストセブン