スポーツ

金田正一が苦言 江川卓の100球肩から球界に悪習が誕生した

 日本球界のレジェンド、通算勝利数ベスト3投手は400勝の金田正一氏、350勝の米田哲也氏、320勝小山正明氏。彼ら3人が、あえて自分たち以外の凄い投手と、100球で交代する球界の慣例について語りあった。

──皆さんから見て凄いと思った投手は?

金田:ワシしかおらん。

──いや、この3人以外で。

金田:あえていうなら村山(実)かな。アイツのデビュー戦が甲子園での国鉄戦で、2安打で完封負けした。あの投げ方を見て国鉄の連中がびっくりしとった。

小山:ザトペック投法やね。僕は広島の長谷川良平さん。上手とも下手ともつかない変則モーションからすごい球を投げた。シュートが一度浮き上がって落ちてきた。

米田:あの貧打の広島で197勝。巨人なら300勝できたでしょうね。

金田:反対にコイツはいかんと思ったのは江川卓だ。あの100球肩から球界に悪習ができたんじゃないか。

小山:それですねん。昨季の阪神でも何回かありましたが、投手が好投しているのに、7回で100球を超えると先発を交代させてしまう。それでひっくり返されて負けたゲームがなんぼあったか。先発がまだ投げられるのに降板させる。それでリリーフが打ち込まれりゃ世話ないで。

※週刊ポスト2015年1月16・23日号

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