ライフ

いくつ読める? 駅名博士が選ぶ全国「難読駅名」ベスト10

日本全国難読駅名第1位「特牛」駅の読み方は?

「特牛」──なんだか旨そうな名前のこの駅名、「とくぎゅう」ではない。全国の「読み方が難しい駅名」「思わず読み間違えてしまう駅名」を集めた『難読・誤読駅名の事典』(東京堂出版刊)の著者で地理研究者でもある浅井建爾氏が、全国の駅の中から「難読駅名ベスト10」を選んだ。浅井氏が語る。

「今回選んだ10駅は、知らない漢字を使っているわけでもないのに読み方が難しい駅名ばかりです。たとえば北海道ではアイヌ語を起源とした駅名があったり、あるいは単純に当て字をしただけの駅名があったりするなど、ルーツを辿ると面白いですね」

 あなたはいくつ読めるだろうか。

1位「特牛」(山口県下関市)

2位「及位」(山形県真室川町)

3位「朝来」(和歌山県上富田町)

4位「晩生内」(北海道浦臼町)

5位「上枝」(岐阜県高山市)

6位「麻植塚」(徳島県吉野川市)

7位「調川」(長崎県松浦市)

8位「笑内」(秋田県北秋田市)

9位「安足間」(北海道愛別町)

10位「飯山満」(千葉県船橋市)

 以上10駅。正解は下に。





1位「特牛=こっとい」
「とくうし」「とくぎゅう」と誤読されやすい。大きな牝牛をこの地方で「コトイ」と呼ぶことから。

2位「及位=のぞき」
 修験者が「高い地位に及ぶ」ために、「高所で宙吊りになり崖の横穴を覗く」修行をしたから。

3位「朝来=あっそ」
 兵庫県北部に位置する朝来(あさご)からの移民が開拓した土地に由来する説が有力。

4位「晩生内=おそきない」
 近くを流れる川がアイヌ語でオ・ショキ・ナイ(川尻が高くなっている川)と呼ばれていた。

5位「上枝=ほずえ」
 川上郷と三枝郷の2集落の合成地名で、旧村名でもあった。読み方は穂の先を意味する穂末にちなんだ。

6位「麻植塚=おえづか」
 同地に住んだ豪族が麻を植えたことに由来。麻や麻の皮で作った糸は古くは「お」とも発音した。

7位「調川=つきのかわ」
 朝廷に献上する「調物(貢物)」の生産地だったことが由来。水が尽きる(枯れる)川があったとの説も。

8位「笑内=おかしない」
 付近を阿仁川が流れる。「川尻に仮小屋のある川」を示すアイヌ語のオカシナイが由来。

9位「安足間=あんたろま」
 大雪山近くの山間に位置し、アイヌ語のアンタル・オマ・プ(淵のある場所)を由来とする。

10位「飯山満=はさま」
 人名のような駅名。ハザマ(狭間)に由来し、「山に飯が満ちる」という願いが込められている。

※週刊ポスト2015年1月30日号

関連記事

トピックス

趣里(左)の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊(右=Getty Images)
趣里の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊、父と娘の“絶妙な距離感” 周囲が気を揉む水谷監督映画での「初共演」への影響
週刊ポスト
宮路拓馬・外務副大臣に“高額支出”の謎(時事通信フォト)
【スクープ】“石破首相の側近”宮路拓馬・外務副大臣が3年間で「地球24週分のガソリン代」を政治資金から支出 事務所は「政治活動にかかる経費」と主張
週刊ポスト
自身のYouTubeで新居のルームツアー動画を公開した板野友美(YouTubeより)
《超高級バッグ90個ズラリ!》板野友美「家賃110万円マンション」「エルメス、シャネル」超絶な財力の源泉となった“経営するブランドのパワー” 専門家は「20~30代の支持」と指摘
NEWSポストセブン
15人の大家族「うるしやま家」(公式HPより)
《ビッグダディと何が違う?》フジが深夜23時に“大家族モノ”を異例の6週連続放送 今、15人大家族「うるしやま家」が人気の背景 
NEWSポストセブン
高校ゴルフ界の名門・沖学園(福岡県博多区)の男子寮で起きた寮長による寮生らへの暴力行為が明らかになった(左上・HPより)
《お前ら今日中に殺すからな》ゴルフの名門・沖学園「解雇寮長の暴力事案」被害生徒の保護者らが告発、写真に残された“蹴り、殴打、首絞め”の傷跡と「仕置き部屋」の存在
NEWSポストセブン
濱田よしえ被告の凶行が明らかに(右は本人が2008年ごろ開設したHPより、現在削除済み、画像は一部編集部で加工しております)
「未成年の愛人を正常に戻すため、神のシステムを破壊する」占い師・濱田淑恵被告(63)が信者3人とともに入水自殺を決行した経緯【共謀した女性信者の公判で判明】
NEWSポストセブン
指定暴力団山口組総本部(時事通信フォト)
《外道の行い》六代目山口組が「特殊詐欺や闇バイト関与禁止」の厳守事項を通知した裏事情 ルールよりシノギを優先する現実“若いヤクザは仁義より金、任侠道は通じない”
NEWSポストセブン
志村けんさんが語っていた旅館への想い
《5年間空き家だった志村けんさんの豪邸が更地に》大手不動産会社に売却された土地の今後…実兄は「遺品は愛用していた帽子を持って帰っただけ」
NEWSポストセブン
自殺教唆の疑いで逮捕された濱田淑恵被告(62)
《信者の前で性交を見せつけ…》“自称・創造主”占い師の濱田淑恵被告(63)が男性信者2人に入水自殺を教唆、共謀した信者の裁判で明かされた「異様すぎる事件の経緯」
NEWSポストセブン
米インフルエンサー兼ラッパーのリル・テイ(Xより)
金髪ベビーフェイスの米インフルエンサー(18)が“一糸まとわぬ姿”公開で3時間で約1億5000万円の収益〈9時から5時まで働く女性は敗北者〉〈リルは金持ち、お前は泣き虫〉
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 岸田文雄が「闇将軍」になる亡国自民党ほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田文雄が「闇将軍」になる亡国自民党ほか
NEWSポストセブン