ビジネス

立ち食いステーキ店が急成長 コスパで人気も円安克服が課題

立ち食いスタイルが斬新な「いきなり!ステーキ」(神保町店)

 いま、外食業界はデフレからインフレへと潮目が変わりつつある中、消費者を満足させるメニューの品質や価格のバランスをどう取っていくかに、頭を悩ませている。それは昨今続く“ステーキブーム”からも読み取れる。

「『ロイヤルホスト』や『ステーキハウスフォルクス』、『ステーキガスト』といった大手チェーン店は、主力の肉料理の原価を上げ、品質をブラッシュアップすることで、ステーキに憧れを抱いてきた60代以上の人たちを呼び込むことに成功した。

 ファミリーレストランの復権は、若いファミリー世代というよりも、2000円以上するステーキを迷わず注文するシニア層の旺盛な消費意欲に支えられている面が大きい」(外食専門誌記者)

 だが、ステーキが“手の届くごちそう”として身近な食べ物になったことで、若年層をターゲットにした新業態との価格競争も激化している。

 2013年12月に東京・銀座4丁目にオープンするや、月間約3000万円の売り上げ、1日平均の来客数400~500人という人気店となっている「いきなり!ステーキ」(ペッパーフードサービス)は、その代表格といえる。

 狭い店内での立ち食い、リブロースステーキ「1グラムあたり5.5円」をはじめ、お客の注文サイズに合わせて目の前で肉の塊をカット・調理する斬新なスタイルが受け、現在までに31店舗と猛烈な出店ラッシュを続けている。今年もさらに50店舗を出す予定だ。

 外食ジャーナリストの中村芳平氏が、いきなり!ステーキの人気の秘密を解き明かす。

「フレンチやイタリアンなどの高級料理を立ち食いで手軽に食べさせるスタイルは、『俺の~』が一大旋風を巻き起こしたのが先駆け。ステーキはそうした立ち食いブームに加え、肉とよく合うワインが『バル』の広がりもあり、食事をしながら“ちょい飲み”したい若い世代や女性からの支持を得られやすかったのでしょう。

 なによりも大きな魅力は、立食形式にして客の回転率を上げることで本格ステーキが低価格で味わえる点です。リブロースステーキは300グラムで1650円、脂身の少ない上質なヒレステーキでも300グラム2400円という値段です」

 確かに、平日のランチ時に神保町店を覗いてみると、ほぼ空きスペースがないほどの混雑ぶり。20~40代の男性サラリーマンのほか、若いOLたちも首から紙エプロンを下げ、分厚いステーキを頬張る光景が見られた。

関連記事

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」の会長である永谷晶久さん
《都道府県魅力度ランキングで最下位の悲報!》「埼玉には『うどん』がある」「埼玉のうどんの最大の魅力は、多様性」と“埼玉を日本一の「うどん県」にする会”の会長が断言
NEWSポストセブン
受賞者のうち、一際注目を集めたのがシドニー・スウィーニー(インスタグラムより)
「使用済みのお風呂の水を使った商品を販売」アメリカ人気若手女優(28)、レッドカーペットで“丸出し姿”に賛否集まる 「汚い男子たち」に呼びかける広告で注目
NEWSポストセブン
新関脇・安青錦にインタビュー
【独占告白】ウクライナ出身の新関脇・安青錦、大関昇進に意欲満々「三賞では満足はしていない。全部勝てば優勝できる」 若隆景の取り口を参考にさらなる高みへ
週刊ポスト
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン