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おかゆダイエットなぜやせるか 効果や原理について医師が解説

 巷で話題の「低糖質ダイエット」に相反する「おかゆダイエット」。お米を食べてしかも2週間で健康的にやせるなんて信じがたい。気になる疑問を脳神経外科医、日本医師会認定産業医、日本体育協会公認ドクターでもある、よこはま土田メディカルクリニック院長・土田隆先生にぶつけてみた。

 やせるのは『低炭水化物ダイエット』ではないのだろうか? これに対し、体重はすぐ落ちるが、代謝も落ちると土田さん。

「糖質の高い炭水化物はほんの少しにして、その分肉や野菜をたっぷり食べる『低炭水化物ダイエット』。しかし、糖質はエネルギーを生産するのに不可欠な栄養素ですし、低炭水化物の食事を続けていると、体が糖を欲しがり、エネルギーとして代謝せずに溜めこむようになります。野菜のわずかな糖質でさえ体脂肪にする結果、太りやすい体になります」(土田さん 以下「」内同)

 炭水化物なのに、なぜパンや麺はダメなのか? 腸のデトックスにはお米がベストだという。

「小麦そのものには豊富な栄養素が含まれていますが、加工される過程で塩分や油分が追加されます。また、小麦粉に含まれるグルテニンとグリアジンというたんぱく質は、水を加えてこねると粘着性のたんぱく質(グルテン)に変化。近年、このグルテンが消化不良や腸の炎症、下痢や便秘、アレルギー疾患を引き起こすことが判明しています。

 一方、米はグルテンフリーで、消化がよくて腹持ちもよい。さらに、ほとんど水分のおかゆは、ご飯よりも数段消化スピードが速く糖質も低い。日本人には理想的なダイエタリー・フードなんです」

 肉や魚を食べてもやせるのだろうか? 健康的にやせるためにはたんぱく質が不可欠と土田さん。

「特に40代以降は、筋肉や骨量も鍛えなければ減少する一方です。筋肉と骨を作り、修復するたんぱく質は必須栄養素であり、必ずおかゆと摂取を。脂肪は落としながら、筋肉量や骨量は極力落とさないことが大切です」

 野菜を食べてはいけないのはなぜか? 野菜のかすが腸を汚すという。

「野菜に多く含まれる食物繊維は腸をきれいにする働きがありますが、ヒトの消化酵素ではほとんど消化されず、胃腸が弱い人にはかえって負担になります。その結果、腸に食べかすとなって残留します。

 おかゆでデトックスしても、野菜かすが残れば腸は汚れたまま。野菜にはビタミンやミネラルなどの栄養もありますが、あくまで三大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)を助ける働きです。三大栄養素が不足していては、野菜をいくら摂っても身になりません」

※女性セブン2015年2月5日号

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