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2015.04.19 16:00  NEWSポストセブン

木村拓哉 『アイムホーム』で「完全に脱皮した」との評価も

 さて、今回のクールの当たり作品はどれか。ドラマウォッチを続ける作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が俯瞰した。

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 いよいよ春ドラマが始まり、注目作がズラリ並んでいます。まずは有名な「原作」があって、ジャニーズが主役を担う3作品をピックアップ。『ようこそ、わが家へ』(フジ系月曜21時)、『アイムホーム』(テレ朝系木曜21時)『アルジャーノンに花束を』(TBS系金曜22時)のスタート具合はいかに?

 ドラマの面白さを創り出す要素は3つある。

 脚本、演出、役者。この3つが、それぞれ力を十分に発揮して、三位一体となって溶け合った時、最高に面白い作品が出来上がるのではないか、と思います。その視点からスタート回を見回せば……。

●『ようこそ、わが家へ』

 原作は、あの『半沢直樹』の著者・池井戸潤氏による同名の小説(小学館)。主役は相葉雅紀。冒頭、のっけから大写しにされた一本の「傘」。印象的にアップされ、次のシーンでもふっと目に入る。また次のシーンでも。

 日常的な道具である「傘」が、物語の助走路を引っぱっていく小道具として効果的に使われる。そして物語の原点となる「事件」の原因の一つにもなる。

 ところが。驚いたことに、原作に「傘」の描写は無い。まさしく、脚本と演出によってドラマ化独自の仕掛けが生まれている。池井戸小説という、いわば骨組みがしっかりとしたフィクション世界の面白さを、いかに映像化しビジュアル表現に落とし込んでいくのか? 冒頭の「傘」一本にさえ、ドラマ作りの工夫と冒険が見てとれる。

 ナレーションも、小説には無い要素。ゆっくりと静かに語る主人公のナレーションが、実に効いている。誰もが抱えていそうな迷いある平凡な人生、日常の中に潜む、はがゆい思いの吐露。ナレーションによって主人公の性格や人物像がしっかりと立ち上がる。キャラクターの輪郭が見えてくる。

 その役を演じる相葉雅紀自身、お人好しでちょっと情けない等身大の現代人になりきれている。そう、ドラマ『ようこそ、わが家へ』の入口は脚本、演出、役者ともに、これからを期待させるに十分の手応えです。

「傘」だけではない。原作とドラマでは、主人公が父から息子へと変わっていたり、オリジナルのキャラクターが登場したりとあちこちに発見が。原作を読みながらドラマ画面を味わう「デュアル」鑑賞法も楽しめそうです。

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