芸能

天皇の料理番 佐藤健、桐谷健太、柄本佑に「配役の妙」あり

 ひと口にTVドラマといっても、作品の出来不出来、密度は様々だ。作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏が指摘する。

 * * *
 AKB48の渡辺麻友初主演ドラマ『戦う!書店ガール』(フジテレビ系火曜午後10時)の視聴率が話題になっています。5話5.0%、6話3.6%。「テレビ史上最低視聴率更新の危機」などと騒がれ、最低数字3.5%を塗り替えるかもしれない、とか。“キャストありき”のドラマづくりが元凶という指摘も。これまでさんざん言われてきた話ですが。

 人気アイドルが、必ずしも演技下手とは言えないはず。しかし、まず最初に人気者を主役と決めてしまって、それからドラマの構成や配役、演出を考えていくのだとすれば--。当然ながら、無理が生まれがち。ひたすら主人公を見せるためのドラマに陥りがち。それは素人が考えても想像できること。

 それとは正反対のドラマも、今放送中です。

 一言でいえば、まずは脚本、構成、演出案ありき。 このドラマは、いったい何を描くのか。最初にテーマとねらいとがしっかり絞られ、そこから各キャラクターの人物像・性格・役割が明快に確定される。そして、構成にぴたり適合する役者が配置される--。

『天皇の料理番』(TBS系日曜午後9時)は、そんなプロの仕事ぶりを感じさせるドラマ。

 第4回(5月17日放送)は「配役の妙」を楽しむのに格好の内容でした。料理修行中の下っ端コックが3人登場。

 主人公・秋山篤蔵(佐藤健)……おっちょこちょいで猪突猛進型。愛されもするが迷惑もかける。目標に向かってひた走る。松井新太郎(桐谷健太)……一見、ヘラヘラした画家志望の男。料理修行に身が入らずいい加減のようでいて、心根は優しい。山上辰吉(柄本佑)……不器用で内向的、生真面目。気持ちはあってもなかなか上手くいかず、一生懸命さが裏目に出てしまうタイプ。

 と、対照的な3人。その配役はまるで星座のように見事。3人を際立たせる脇の仕掛けがまた凄かった。

関連記事

トピックス

降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
警視庁がオンラインカジノ店から押収したパソコンなど(時事通信フォト)
《従業員や客ら12人現行犯逮捕》摘発された店舗型オンカジ かつての利用者が語った「店舗型であれば”安心”だと思った」理由とは?
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン