すでに各地で真夏日が続く日本列島。「そろそろクーラーの準備をしなきゃ…」と思っても、電気代を考えると頭が痛い。今年は外の涼しい場所にみんなで集まる「クールシェア」で家計と地球にやさしい夏を送ってみてはいかがだろうか。
クールシェアとは東日本大震災後に始まった省エネルギー対策のひとつで、「夏の暑い時期にエアコンの使用を控え、涼しい場所にみんなで集まって過ごす」というもの。家族でひとつの部屋に集まったり、商業施設に出かけたり、自然が多い場所で涼んだりすることで、節電になり、地球温暖化防止にもつながる、という取り組みだ。
広島県は全国でも先駆けとなる2012年から取り組みを開始し、昨年は1年間で8400kWの節電効果があったと推測している。これは県内で電力需要が最大となる午後2時頃に、6畳用のエアコンが約2万台稼働していなかったという計算になる。
「2012年に中国電力管内で5%削減の節電目標があったのをきっかけに、県内でできることを考えて始めました。実施期間中、賛同する県内の美術館や図書館などの公共施設や商業施設に出かけ、涼しい場所で過ごしていただきます。今年は7月10日~9月18日の間の平日13~16時に実施します。公共施設ではスタンプカードにスタンプを押す仕組みにしていて、貯まると抽選でプレゼントを贈呈、商業施設では割引券を配布したり、プレゼントなどお店独自のサービスを提供します」(広島県環境政策課低炭素社会推進グループ)
一般家庭でクールシェアを実施すればどのくらいの節約になるのだろうか。ファイナンシャルプランナーの花輪陽子さんが解説する。
「省エネルギーセンターのデータによれば、冷房の使用を1日1時間短縮することで、1年間に410円節約できるといわれています。これは設定温度28℃の場合の数字なので、もっと高い温度に設定している家庭では410円以上節約できるでしょう」
※女性セブン2015年6月11日