国際情報

習近平主席の地方視察で地元住民が直訴も護衛がすぐに口封じ

 中国の習近平国家主席が6月中旬、貴州省遵義市を視察中、地元の女性が「習近平主席、助けてください」と悲鳴に近い大声で、何ごとかを直訴しようとしていたところ、群衆に紛れ込んでいたボディガードが即座に女性に近づき、手で女性の口を封じて黙らせていたことが分かった。

 習氏は、この視察で民衆に「私とあなたたちは同郷のようなもの。生活のことでも、何でも言ってほしい」と親しげに話していたが習氏の態度はあくまでも政治上のポーズであることが図らずも明らかになってしまった。これは中国版ツイッター「微博(ウェイボ)」の書き込みで分かったもの。

 習氏一行はマイクロバスで移動しており、バスが停車すると、すぐ近くにいた女性が先述のような行動に出た。

 すると、この声を聞きつけた短髪で白のワイシャツ姿の屈強な男性がダッシュして女性に近づき、すぐに手で猿ぐつわをするようにして、やはり駆けつけて来た他の男性と一緒にそのまま人がいない場所に女性を引っ張っていった。

 この間、わずか10秒ほどで、男性たちはかなりの訓練を積んだボディガードとみられる。

 習氏が視察する際、事前に視察場所にボディガードを派遣し、群衆の紛れ込ませることは、よく知られているが、微博によって、取締りの現場が再現されたのは初めてとみられる。

 党機関紙「人民日報」は習氏が別の視察場所で、民衆に対して、「政治はどうですか。あなたたちが泣いているか、あるいは笑っているかで、政治の状態が良く分かります。私はあなたたちを同じ故郷の人と思っています。生活のことでも、言いたいことがあれば、何でも言ってください」と愛想笑いをするなど親しげに話しかけていた。

 ところが、実際に習氏に直訴しようとした女性が現れると、ボディガードに取り押さえられるなど、言っていることと、やっていることとがまったく正反対であることがはっきりとした。

 このため、ネット上では「習近平が視察で語りかけている人々は、当局が手配したサクラが大半だ。しかも、群衆のなかにボディガードを紛れ込ませて、民衆を取り締まるなど、まったくひどい。習近平の笑顔は全くの作り笑いで、演技でありニセ物だ」などと手厳しい批判が書き込まれている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《借金で10年間消息不明の息子も》ビッグダディが明かす“4男5女と三つ子”の子供たちの現在「メイドカフェ店員」「コンビニ店長」「3児の母」番組終了から12年
NEWSポストセブン
女児盗撮の疑いで逮捕の小瀬村史也容疑者(37)。新たに”わいせつ行為”の余罪が明らかになった
「よくタブレットで子どもを撮っていた」不同意わいせつ行為で再逮捕の小瀬村史也容疑者が“盗撮し放題だったワケ” 保護者は「『(被害者は)わからない』の一点張りで…」
NEWSポストセブン
「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《多産DVを語ったビッグダディ》「子どもができたら勝手に堕ろすんじゃないぞ」4男6女の父として子供たちに厳しく言い聞かせた理由
NEWSポストセブン
成年式を控える悠仁さまと第1子を出産したばかりの眞子さん(写真・右/JMPA)
眞子さん、悠仁さまの成年式を欠席か いまなお秋篠宮家との断絶は根深く、連絡を取るのは佳子さまのみ “晴れの日に水を差す事態”への懸念も
女性セブン
ボニー・ブルーとの2ショット(インスタグラムより)
《タダで行為できます》金髪インフルエンサー(26)と関係を持った18歳青年「僕は楽しんだから、被害者になったわけじゃない」 “捕食者”との批判殺到に反論
NEWSポストセブン
2人は結婚3年目
《長髪62歳イケオジ夫との初夫婦姿》45歳の女優・ともさかりえ、3度目の結婚生活はハッピー 2度の離婚を乗り越えた現在
NEWSポストセブン
オーナーが出入りしていた店に貼られていた紙
「高級外車に乗り込んで…」岐阜・池田温泉旅館から“夜逃げ”したオーナーが直撃取材に見せた「怒りの表情」 委託していた町の職員も「現在もまだ旅館に入れない」と嘆き
NEWSポストセブン
記者の顔以外の一面を明かしてくれた川中さん
「夢はジャーナリストか政治家」政治スクープをすっぱ抜いた中学生記者・川中だいじさん(14)が出馬した生徒会長選挙で戦った「ものすごいライバル候補」と「人心を掴んだパフォーマンス」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博内の『景福宮』での重大な疑惑が発覚した(時事通信)
《万博店舗スタッフが告発》人気韓国料理店で“すっぱい匂いのチャプチェ”提供か…料理長が書いた「始末書」が存在、運営会社は「食品衛生上の問題はなかった」「異常な臭いはなかった」と反論
NEWSポストセブン
63歳で初めて人生を振り返った俳優・小沢仁志さん
《63歳で初めて人生を振り返った俳優・小沢仁志》不良役演じた『ビー・バップ』『スクール☆ウォーズ』で激変した人生「自分の限界を超える快感を得ちまった」
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがニューシングル『Letter』をリリース(写真・左/AFLO、写真・右/Xより)
羽生結弦の元妻のバイオリニスト・末延麻裕子さん、“因縁の8月”にニューシングル発売 羽生にとっては“消せない影”となるのか 
女性セブン
雅子さまのご静養に同行する愛子さま(2025年8月、静岡県下田市。撮影/JMPA) 
愛子さま、雅子さまのご静養にすべて同行する“熱情” そばに寄り添う“幼なじみ”は大手造船会社のご子息、両陛下からも全幅の信頼 
女性セブン