ビジネス

若者がキス動画等を公開するアプリ「MixChannel」躍進の理由

動画コミュニティアプリ「ミクチャ」が躍進したのはなぜ?

 スマートフォンで簡単に10秒の短編動画を撮影・編集出来るコミュニティアプリ「Mix Channel(ミックスチャンネル)」、通称「ミクチャ」が、若者の間で圧倒的な支持を集めている。アクティブユーザーの90%が10代で、月間動画再生数は5億5000万回を突破している。この短い動画を作るツールとしては6秒動画の「Vine」が有名なところだが、ミクチャはそれより4秒長いため、それに応じた新たなコミュニケーションが可能だ。

 現在、この「ミクチャ」を利用して恋人との記念日動画やキス動画、ハグ動画などをアップロードする女子中高生が増加中だという。なぜ10代の若者たちは「ミクチャ」にハマるのか。IT系企業で開発担当をしている男性(29歳)は、「ミクチャ」の新しさについてこう分析する。

「1年半ほどでここまで成長するとは正直驚いています。例えば、YouTubeで一般の人が動画を投稿して人気者になるには、なにか一芸がないとうまくいかないため、参入するにはハードルが高い。芸はないけど注目を集めたい場合は、ニコニコ動画の生主(ニコニコ生放送を配信する人)たちのように、過激なことをしてしまいがち。

 一方でミクチャの場合、『ファン』になるという機能があるので注目です。ただ恋人とのイチャイチャ動画をアップするだけファンになってもらえる。それも、“僕たち、私たちカップル”のファンになってくれるという感覚が新しい。だから恋人と一緒にファンからの反応をチェックして楽しむことができるんです」

 また、別のIT系企業に勤務する男性(27歳)も、「ミクチャ」人気の背景についてこう語る。

「動画系サービスで成功するのは業界でもかなり難しいと言われていますが、月間利用者数約400万人、8割が女性ユーザーというデータには驚愕します。とくに、日本人は公の場であまりキスとかをしませんし、ネットでも外国人ほど恋人とのラブラブな投稿をしませんよね。

 でもミクチャは、こういうことに抵抗がない“マイルドヤンキー層”のニーズをうまく汲み取ったのではないでしょうか。ライブ配信サービスの「ツイキャス」(TwitCasting)もそうですが、動画サービスはネットリテラシーがそれほど高くない層でも簡単にできますし、ミクチャはニコ動よりも『リア充空間』を演出しているので女子人気が高いのでしょう」(前出男性)

 躊躇することなく恋人との日常をさらけ出す若者たち。表現したい、評価されたいという欲求を叶える表現の場として「ミクチャ」が果たしている役割は小さくないようだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

本拠地で大活躍を見せた大谷翔平と、妻の真美子さん
《スイートルームを指差して…》大谷翔平がホームラン後に見せた“真美子さんポーズ”「妻が見に来てるんだ」周囲に明かす“等身大でいられる関係”
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
2021年ドラ1右腕・森木大智
《悔しいし、情けないし…》高卒4年目で戦力外通告の元阪神ドラ1右腕 育成降格でかけられた「藤川球児監督からの言葉」とは
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン