昨年から今年にかけて、超高分配ファンドには大量の新規資金流入が続いており、毎月の販売額ランキングの上位を占めていた。今後、他のカテゴリーのファンドの分配金の引き下げが続くようだと、個人投資家へのダメージが拡大していくおそれがある。
このような状況を受け、見直されているのが日本株のアクティブファンドだ。日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)といったインデックス(指標)をベンチマーク(目標基準)として、それを上回る運用成績を目指すファンドのことである。
ギリシャのユーロ離脱問題や中国株・上海市場の低迷など、大きなショックがあったものの、海外の主要株式市場と比較して、足元では日本株は底堅い動きが続いている。4-6月期の企業決算も好調を維持。改めて、投資家の日本株への選好度が高まっているようだ。
個別のファンドとしては、『ネット証券専用ファンドシリーズ 〈購入時手数料無料〉日本応援株ファンド(日本株)』や『スパークス・新・国際優良日本株ファンド』が注目されている。
この2つのファンドは、誰もが知っているような優良株で、時価総額が大きい大型株中心に投資をしているものの、投資対象を絞っているのが特徴だ。
『ネット証券専用ファンドシリーズ 〈購入時手数料無料〉日本応援株ファンド(日本株)』は、30~50銘柄程度、『スパークス・新・国際優良日本株ファンド』は、20銘柄程度に集中的に投資を行なっている。パフォーマンスを見てみると、今年1~6月の6か月間で、2つのファンドとも上昇率は20%を超えており、同期間のTOPIXの約15%を上回っている。
※マネーポスト2015年秋号