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米の研究チーム 低身長男性は長寿になりやすい傾向を見出す

 男は背が高い方が得をするというのは多くの人の共通認識だろう。バブル期には、高身長は女性が結婚相手に求める「三高」の1つで、高学歴・高収入に並ぶステータスだった。

 しかし、その“常識”を覆す研究データが話題を呼んでいる。「身長の低い人のほうが長生き」というのだ。

 この説は順天堂大学大学院医学研究科教授・白澤卓二氏(57)の著書『白澤教授が贈る 100歳まで健康に生きるための111の話』(毎日新聞出版刊)の中で紹介されている。

 米・ハワイ大の研究チームは1900~1916年に生まれた約8000人の男性を調査。身長158cm以下、158~165cm、165cm以上に分けた3グループの死亡率などを比較すると、158cm以下のグループが最も長生きで、背が高くなるほど寿命が短くなる傾向を見出したという。白澤氏が解説する。

「この研究チームは、低身長の男性には長寿になりやすい遺伝子を持つ人が多いことを明らかにしました。

 FOXO3(フォクソスリー)と呼ばれる長寿遺伝子で、この遺伝子を持つ人は血糖値を低下させるインスリンの血中濃度が空腹時に低い。フォクソスリーは不要なインスリンの分泌を抑え、それによって腫瘍の抑制や、抗酸化の役割を持つとされています」

 これまでも身長と寿命の関係性については多くの研究がなされてきた。2013年、米・アインシュタイン医科大の研究者は、背が高い女性は背の低い女性に比べて「がんを発症するリスクが高い」とする研究結果を発表している。

 この調査では、14万5000人の女性を調査し、身長が10cm高くなるごとに発症リスクが13%上昇するという結果が得られたという。

「男性の調査でも、低身長の男性のほうががんによる死亡率が低かったそうです」(前出・白澤氏)

 低身長がモテる時代がやってくる?

※週刊ポスト2015年10月9日号

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