その投資先も株や債券、不動産、商品などさまざまで、中には世界の株式市場をひとつにまとめたETFもある。
「世界の国に丸ごと投資することで、ある国の株価が下がっても他の国の株価が上がることでリスクヘッジできるメリットがあります。個別株ならその銘柄を研究して選ぶことが求められますが、ETFは逆に『選ばない投資』ができる」(カン氏)
では、日経レバはどんな商品なのか。野村証券のグローバル・マーケッツ本部ETFマーケティング・グループ長の塩田誠氏の解説。
「日経平均の1日の変動率の2倍の幅で動く指数に連動する商品で、現物株ではなく日経平均先物を使って運用します」
個人投資家でも日経平均先物は取引できるが、リスクの高さと読みの難しさゆえに投資上級者向きといわれる。だが、日経レバなら個別株のように取引できる利便性がある。投資の最低金額が1万5000円程度と手軽な点も魅力のひとつだという。
「基本的には現物株の取引が終わった午後3時から先物取引の終わる3時15分までの間に先物を売買して、指数に連動させるようにしている」(塩田氏)というが、対象となる指数とETFの基準価格の連動性を適切に維持するため、10月16日には資産規模が膨らみすぎないような措置が講じられた。
巨額の資金が集中してしまうほど、日経レバは人気化しているのだ。
※週刊ポスト2015年11月13日号