ライフ

京都人が関西圏で浮く理由 生粋の洛中人・芦屋小雁氏が反論

 紅葉シーズンを迎え、年間来場者数400万人を誇る清水寺を筆頭に、多くの観光客が足を運ぶ京都。だが、古都の雅な姿には似つかわしくない『京都ぎらい』(井上章一著・朝日選書)が大きな話題を読んでいる。多くの関西人が「よくぞ書いてくれた」と、関西圏を中心に異例の売れ行きを見せている。そこまで言われる京都人とは、どんな人たちなのか。

「東(江戸)男に京女」との言葉が示すように、京都の女性は一般的に「上品でおしとやか」といったイメージがある。実際、「見た目はともかく、出しゃばりはおらんかな」(20代・男性京都人)との女性自慢が多く聞かれる。

 一方、京都の男性についてはあまり知られていない。大阪出身の作家・島村洋子氏がかつて「京男」と交際した際の経験をこう話す。

「大阪の男は、例えば“メッチャ小さい”など必ず副詞を付けますが、京都の男は同じ物を表現しても“小さい”としか言わない。品があって可愛らしい会話をするんです。謝罪や悪口を面と向かって相手に言うこともない。

 でも、そういう“京男”と付き合っていると、何事もハッキリ口に出す大阪生まれの私は“どうせ、私のことを下品だと思っているんだろうな”と劣等感のようなものが芽生え、卑屈になってくる。結局、それで疲れて別れました(苦笑)」

 京都人が関西圏で浮いてしまうのはなぜか。前出『京都ぎらい』の著者で、「洛中」ではなく嵯峨で育った井上氏が語る。

「洛中に住む京都人の優越感の源流は南北朝時代にまで遡ります。南朝を打倒し室町幕府を開いた北朝の足利尊氏の頃から京都人の“選民意識”は根付いています。この風土は一朝一夕で変わるものでもない。おまけに近年、東京のメディアが京都の料理屋や観光スポットを持ち上げ、企画に困れば京都特集を組むなど、京都人をますますツケ上がらせている。これだけおだてられれば、京都人が増長するのも当然です」

関連キーワード

トピックス

佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
若隆景
序盤2敗の若隆景「大関獲り」のハードルはどこまで下がる? 協会に影響力残す琴風氏が「私は31勝で上がった」とコメントする理由 ロンドン公演を控え“唯一の希望”に
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン