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中国アリババの大バーゲンを引き金に重慶市で重大事件が発生

 これも、女性の買い物欲が引き起こした悲劇、といえるのだろうか。中国の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏がレポートする。

 * * *
 昨年9月ニューヨーク証券取引所で大規模な新規株式公開(IPO)を行い大きな話題をさらった中国の電子商取引最大手、阿里巴巴集団(以下、アリババグループ)。1年を経て株価が低迷しているニュースが世界を駆け巡っているが、そのアリババグループを率いるジャック・マーが中国で仕掛けた大バーゲンは今年も社会現象となった。

 11月11日、1が並ぶこの日を「光棍節(独身の日)」として仕掛けたディスカウントに消費者が殺到。同社の発表によれば、この日の取引額(暫定値、監査前)は前年比60%増の912億元(約1兆7620億円)にも上ったというのだ。

 これだけの大騒ぎには事故も付き物だが、案の定さまざまな事後談がメディアを賑わしている。

 その一つが11月12日、『荊楚ネット』に掲載された記事である。そのタイトルは何と、〈悲劇! 女性が買い物に夢中になるあまり、夫の男性器が切断されてしまう〉だった。

「事件は重慶市で起きたものです。この日、夫人はどうしてもネット通販で買いたいものがあり、あらかじめ携帯電話のアラームを深夜零時にセットしておいたのです」

 と事件の背景を語るのは、中国都市報の記者である。

「妻はそのことを忘れてしまい、旦那とベッドで熱くなってしまったのです。独身の陽の大バーゲンは深夜零時からの30分が最も商品が多く出され、売り上げも伸びるのです。ですから欲しいものを安く手に入れたい人は、この30分に勝負をかけるのです。妻がアラームをセットしたのはこうして理由があったからです。

 しかし、この夫婦が熱くなっているその瞬間にけたたましくアラームが鳴ったことは思わぬ悲劇を生んでしまうのです。アラームが鳴った瞬間に妻が驚いて、反射的に跳ね起きてしまったからです。激痛を感じた夫がうめき声とともにうずくまったのはそのときでした」

 ただ、それだけのことで男性器が切断されるはずもない。実は、夫婦はそのまま怪我を放置したまま眠ってしまったというのだ。二人が起きた時には、もう手遅れの状態になっていたというのだ。何ともお騒がせな「独身の日」となったのである。

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