コラム

JVCケンウッド 安全な自動運転の根幹技術開発で株価に注目

 現在、株式市場において大きなテーマとして注目を集めている「自動運転」。今後注目の関連銘柄にはどんなものがあるのか。ラジオNIKKEI記者・和島英樹氏が、今の市場動静を踏まえた銘柄選びのポイントとあわせて解説する。

 * * *
 日経平均株価は早い段階から米国の利上げを織り込んだ動きを見せており、今後、大きく下がることは考えにくい。ただ、新興国から資金が引き揚げられることで関連する外需銘柄の売りは進むだろう。その後も緩和マネーが抜けた新興国の急速な回復も望みは薄く、まずは外需の影響を受けにくい銘柄に注目したい。

 一方、国内では消費増税を控えていることもあり、内需のなかでも独自のビジネスモデルを持ち、消費増税ショックをこなして長期的な伸びが見込める銘柄に目を向けたい。

 そうした中で私が注目しているのは、カーエレクトロニクスに注力するJVCケンウッド(東証1部・6632)だ。同社は、今後有望な「自動運転」で次なるビジネスチャンスを生み出そうとしている。

 高度な電子ミラーやフロントガラスに各種情報を表示するヘッドアップディスプレイなど運転を支援する「ADAS(先進支援システム)」で先行しており、その延長線上にあるのが自動運転だ。

 ロボット技術をベースにした自動運転の実証実験などを手がけるベンチャー企業・ZMP(未上場)と合弁会社「カートモ」を設立。自動車の車載データをリアルタイムに集約し、自動車の状態とドライバーの行動をインターネット上に蓄積して解析することで、より安全な自動運転を可能にする根幹技術になると見られている。

 前期(2015年3月期)は黒字転換したものの、10月30日に発表された今期(2016年3月期)第2四半期は前期に続き赤字となり、通期予想も下方修正された。それに伴って株価も調整しているが、PBR(株価純資産倍率)は約0.6倍と下値不安は乏しく、今後の大幅なリバウンドに期待したい。

※マネーポスト2016年新春号

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン