国内

栃木ママ友いじめ 自殺女性の娘頑張るが事件は終わってない

 栃木県佐野市にある児童数70人ほどの小学校の母親2人が1週間の間に相次いで自殺したのは昨年4月中旬のことだった。衝撃的な事件に騒然とした地域も、今は落ち着いているように見えるが、関係者はいまだにその深い“後遺症”に苦しんでいる──。

 ある一戸建ての庭先で、小学生の男児と40代の父親が12月末とは思えないポカポカとした陽光の下でキャッチボールをしていた。

「今はお父さんが男手一つで小学生の娘と息子を育てているんです。毎朝、出勤前に家族全員分の洗濯物を干しているのを見かけます。お母さんのA子さんが亡くなられてから、まだ若いのに髪の毛は白髪ばかりになって…」(近隣住民)

 A子さんとB美さんは親友ともいえるママ友だった。ともに子供がいじめられて登校拒否をしていたので、いじめの改善を訴えたところ、他のママ友から「母親失格」となじられたり、保護者グループが使っていたLINEの中で陰口を叩かれるようになった。

 新学期が始まって間もない4月16日、A子さんは自宅で首を吊った。変わり果てた母を発見したのは、小4の娘だった。A子さんの葬儀で友人代表として弔辞を読んだB美さんも、後を追うようにその数日後に自宅庭の物置で首を吊って亡くなり、小学生の子供が見つけた。

「B美さんは亡くなる前日の保護者の集まりで、ある母親から『あなたはどうするの?』と言われたそうです。A子さんが亡くなった直後だったので、“A子さんは自殺したけど、あなたはどうするの?”という意味だと捉えたB美さんは泣きながら帰途につき、翌日に亡くなりました」(学校関係者)

“事件”が報じられた直後の7月中旬、臨時の緊急保護者会が開かれ、そこで学校側から「マスコミには何も話すな」と箝口令が敷かれた。本誌が校長に尋ねると、「保護者会から泣きながら帰ったことは自殺の原因だとは思わない。原因はわからない」と口をつぐんだ。

 市の教育委員会によれば、B美さんは同じ小学校の保護者のXさんと何らかのトラブルを抱えていたという。Xさんは市の教育関係者でもある。Xさんはその後、仕事に出ていないというが、それまでと変わらない様子でママ友グループとの交流は続いているという。

 B美さん一家の知人が話す。

関連キーワード

トピックス

クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン