それに応えるかのように、宮根さんの話術や仕切りも絶好調だし、同日のコメンテーターのデーブ・スペクターさんのスイッチも最後まで切れることなく(!)、オンエアしないのがもったいないような内容だった。

 驚くのは、宮根さんが100人は優に超えるスタッフの名前をキッチリ覚えていて、誰がいつ、どんな演出をしたか、どんなVTRを作ったか、どんなこだわりをもっていたかなどが頭に入っていることだった。

 さらに驚くのは、さすがは関西人だらけの現場だけあって、入りたての女性ADさんでさえ、短い挨拶にちゃんとオチをつけて喋れること。

 宮根さんは、前に出て来たスタッフ一人一人にマイクを振り、その話をすべて頭に入れて、関連のある話が出てくると、すぐにそのエピソードを重ねてみせる。まぁ、それは見事な話術だった。

 打ち上げでMCが頑張る情報番組というと、もう一本思い出すのがTBS系の“昼の顔”ホンジャマカの恵俊彰だ。

 恵さんは、いまでこそ『ひるおび』で同時間帯トップの視聴率を稼ぎ出しているが、実は同局の午後のメインとして『ひるおび』は4本目だ。私は『ひるおび』になるまでの3本(『マル特情報とってもインサイト』『きょう発プラス』『2時っチャオ!』)に出演していて、後半は既に高視聴率が出ていた。

 だが、『~インサイト』の頃は毎週5連敗。つまり、すべての曜日で他局の生ワイドに負けていたのである。

 その頃から恵さんは、スタッフや出演者を連れて、しばしば赤坂の街に繰り出していた。TBSがある赤坂が大衆的な居酒屋がひじょうに多いこともあったのか、まだ陽が高いうちから私たちは居酒屋で恵さんを囲むことが多かった。

 視聴率が上がっていく理由は「打ち上げが多いから」「打ち上げが楽しいから」だけではもちろんないが、カメラがまわっていないところでもMCが率先して場を盛り上げたり、スタッフの名前を呼びながら、エピソードを広げてくれたり、たとえ失敗したことでも笑いにもっていってくれたりしたなら、番組の雰囲気はよくなっていくに決まっている。

 メインの演者や番組トップの思いがスタッフ全員に同時に伝わるのは打ち上げの場であると言っても過言ではない。

 年末年始の番組視聴率が出揃って、各番組の年間平均視聴率の数字が貼り出されているテレビ局も多い。繰り返し書いているように、昔のように派手な打ち上げを頻繁にはやれない“事情”はあるのだが、いまではお茶も出ない企画会議にプロデューサーが差し入れてくれたり、生放送や収録後、演者から「高視聴率御礼」の“気持ち”が示されたときの“効果”は抜群だ。

 これ、テレビ業界だけの“効果”ではないと思うのだけれど…。

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