ビジネス

首都圏マンション 将来的に売却なら城東・城北エリア狙い目

 不動産経済研究所によれば、2015年11月の首都圏新築マンションの平均販売価格が6328万円(前年同月比+21.1%)と24年ぶりに6000万円台を突破。それでも月間契約率は82.1%と高く、不動産市場は活況を呈している。

 そんななか、2016年9月末までの間に、お買い得な新築物件が不動産市場に出回り、マンションを購入しやすくなる時期が到来するという。不動産は一生に一度の買い物といわれるが、この「投資チャンス」を逃すのはもったいない。

 投資用物件を手がける不動産業者は「2015年夏以降、土地の動きが激しい」と話す。

「土地が動くということは、新規プロジェクトが動いている証拠。前回の消費増税前にもデベロッパーに同様の動きがあり、このときも市場に大量の物件が出回った。彼らは1億円以上する“億ション”だけでなく、中所得者向けの新築マンションを増税前に駆け込み供給したいと考える。大量に出回れば、流動性が高まり、優良物件が増える確率はかなり高くなります」

 消費税は新築物件にしか適用されないが、安い新築物件が増えれば、必然的に中古物件の価格も低下する。

 だが、駆け込み需要が予想以上の勢いを見せると「9月末にかけて価格が上昇することも予想されるので、4月寄りのタイミングで購入を決断するのも一つの手」(東京カンテイの上席主任研究員・井出武氏)だという。

 不動産を安価で買う絶好のチャンスだが、安かろう悪かろうでは意味がない。2020年の東京五輪後に不動産価格が下落することも予想されており、より良い物件を買っておきたいところだ。

「将来的に売却益を考えるなら、城東(江東区・墨田区・江戸川区など)や城北(北区・豊島区・板橋区など)エリアが狙い目。交通インフラが整っていて通勤・通学に便利なため、高い賃料が取れるのに安く購入できる物件が多い。高く売れる可能性は十分にある」(同前)

 さらに「都心回帰」のニーズは高く、郊外に広いマンションを購入するよりも、都心に近い物件を購入したほうが売却時に有利となる。

「流動性が高いのは駅徒歩10分圏内の55~75平米のマンション。すぐ買い手がつきます。売り時を予想するのは難しいが、転売益が少しでも出るなら、一旦売って東京五輪後に安くなったところを、買い戻すのも手です」(前出・不動産業者)

 増税前の“エアポケット”を上手に活用したい。

※週刊ポスト2016年1月15・22日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
『あんぱん』“豪ちゃん”役の細田佳央太(写真提供/NHK)
『あんぱん』“豪ちゃん”役・細田佳央太が明かす河合優実への絶対的な信頼 「蘭子さんには前を向いて自分の幸せを第一にしてほしい。豪もきっとそう思ったはず」
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/五十嵐美弥)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン