ビジネス

就活生 「エレオク」に浮かれて本音が出ると痛い目に遭う

 今年度の企業の採用活動は活発という。そのなかで「エレオク」という言葉も生まれた。どう意味か。千葉商科大学国際教養学部専任講師の常見陽平氏が解説する。

 * * *
 就活生の間で「エレオク」という言葉が流行り始めています。面接などのあとに、エレベーターまで送ってもらう行為のことです。これは売り手市場化の影響とも言えますし、学生を判断する材料を少しでも手に入れたい企業の意地らしい努力とも言えます。

 まず現在の大学3年生を対象とした2017年度の就活の見通しについてご紹介します。2017年度は3月に会社説明会など採用広報活動が始まり、6月に面接などの選考が開始されます。今年も就活時期が見直され混乱の可能性は高く、すでにフライングやスレスレの行為をしている企業も見かけます。ただ、求人数に関しては昨年度に続き、売り手市場になりそうです。

 リクルートワークス研究所が2015年12月17日に発表した「ワークス採用見通し調査(新卒:2017年)」によると、民間企業の2017年卒の大学生・大学院生新卒採用の見通しは「増える」が13.4%、「減る」が4.2%と、「増える」が「減る」を9.2ポイント上回っておりました。売り手市場化が顕著となった2016年卒の「増える」と「減る」の差は8.7ポイントでした。採用意欲の高まりが感じられます。

 このような売り手市場の局面では、企業は学生に選んでもらうためにあの手この手の努力をします。豪華なホテルで会社説明会をする、選考通過のたびにメールではなく電話で結果を伝えラブコールを送る、豪華な内定者懇親会や内定者拘束旅行を用意するなどです。

「エレオク」もその手法の一つです。学生に対して、ちゃんと丁寧に接している、一人の大人として扱っているというアピールです。有名企業の人事がわざわざエレベーターまで送ってくれるのですから、学生は感激し、その企業への印象がよくなるわけです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン