仕事そっちのけなのは宮崎氏だけではない。昨年3月に同僚議員・門博文氏(比例近畿)との不倫路チューを『週刊新潮』に報じられた中川郁子・農水政務官(当時。北海道11区)は、予算委員会への出席をドタキャンして緊急入院したかと思うと、禁煙の病室でタバコをプカリとしていたことがバレて国会でさらに謝罪。
未公開株をめぐる金銭トラブルで昨年8月に自民党を離党した武藤貴也・代議士(滋賀4区)は、未成年男性を議員宿舎に連れ込んで1回2万円で買春していた疑惑まで報じられた。
失言も枚挙に暇がない。大西英男・代議士(東京16区)は、昨年の安保国会さなかに自民党内の勉強会で「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番」と発言し、同調した井上貴博・代議士(福岡1区)らとともに執行部から厳重注意処分を受けた。
この勉強会の出席者には、昨年2月に代表質問をしていた共産党の志位和夫・委員長に「さすがテロ政党!」と野次を飛ばした山田賢司・代議士(兵庫7区)、勉強会に講師として呼ばれた作家・百田尚樹氏の「沖縄の2紙は潰したほうがいい」という発言を「彼一流のジョーク」と評して物議を醸した白須賀貴樹・代議士(千葉13区)もいる。
ここに挙げた議員はいずれも、自民党が政権復帰した「2012年総選挙の初当選組」である。
自民党ベテラン議員は「この期は風で受かって選挙の苦労も野党暮らしの厳しさも知らない。だから軽はずみな行動や発言ばかりになる」と頭を抱え、自民党の「2012年問題」と呼ばれている。
※週刊ポスト2016年3月4日号