芸能

土屋太鳳 『まれ』で太ったが「それでいい」と励まされる

連続ドラマW『カッコウの卵は誰のもの』に出演する土屋太鳳

「私はまだ卵の中でもぞもぞ動きながら、外へ出るために育っている状態。いつか必ずこの殻を破って、大空へ羽ばたきたいです」

 連続テレビ小説『まれ』(NHK)ヒロインやドラマ『下町ロケット』(TBS系)出演など大活躍した2015年を駆け抜け、先月はエランドール新人賞、3月には日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。女優として着実にキャリアを積む土屋太鳳21才は、意外にも“まだ卵の状態”と、謙虚だ。

「『まれ』では、自分の未熟さを痛感する毎日でした。“希ちゃんが修業で食べるものは全部食べよう”と心に決めて、来る日も来る日も1日中チョコレートやケーキを食べていたら、太ってしまって。女優は外見や体形の管理が必要な職業でもあるのに、うまくできなくて苦しんだときもありました。

 でも、『希はそれでいいんだよ。無理してやせようとするな』と能登の仲間たちが励ましてくれて、先輩がたやスタッフさんが温かく支えてくださった。女優には才能も努力も必要だけど、努力が実を結ぶのは周囲の支えがあってこそなんだな、って感じたんです」(土屋・以下「」内同)

 3月27日に始まる東野圭吾原作のWOWOW連続ドラマW『カッコウの卵は誰のもの』では、特別な才能を持って生まれた天才アルペンスキーヤー・風美(かざみ)を演じる。

「いちばん大事だと思うのは、“努力を恐れない才能”です。努力をすることで自分の気力や体力の限界を知るけれど、その壁を越えていくのもまた努力。“そこ”までやらなくてもいいよ、と言われるまで全力でぶつかっていきたい」

 自身も東野圭吾ファンで、今回の原作にも思い入れがある。ヒロインと自身にも、共通点を見出している。

「まずは運動をしてきたこと。スキー経験もありますし、現在も体育大学に通っています。ただ風美はオリンピックを目指すアスリートとして責任を背負っている。その部分は、『まれ』に決まった時の感覚に似ているな、って。風美として生きる上で、どちらの経験も大きな力になっています」

 明るく目を輝かせて、楽しそうに語る彼女。“卵の殻”を破る日も、なんだか近そうだ。

撮影■藤本和典

※女性セブン2016年3月24日号

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