国内

災害があってもペットと生きる方法 準備と災害前後の注意点

災害時はペットにも大きなストレスが

 最大震度7を記録した熊本地震発生から約2か月。余震が続く状況は、人間だけでなく、共に暮らすペットたちにもストレスを与えている。その上、飼い主とバラバラにされてしまったら――。避難時、ペットをどうするのかは、すべての飼い主が気になるところだ。

 熊本市中央区の竜之介動物病院は、4月14日の前震から“ペット同伴避難所(※)”を開設。約250人が、愛犬や愛猫と一緒に避難した。竜之介動物病院院長・徳田竜之介さんの迅速な行動には、東日本大震災の時の教訓が生かされていた。

※“同伴”避難は、避難所内にペットも入れるが、“同行”避難は、一緒に逃げることのみを指し、避難所には入れないことも。

「私は“ペット同伴避難”について、宮城や福島を視察しました。そこでは、避難所にペットが入れず、家に置いてくる人がほとんど。家族同然の犬や猫と離れたことで心の支えを失い、寝たきりになった人もいました」

 災害時こそ、ペットと共に生きるべき。そのためには備えが必要なのだ。ペットの災害対策について、今こそ考えてみよう。事前の準備として、まず大切なのは迷子札をつけることだと徳田さんは強調する。

「熊本地震では、飼い主とはぐれても身元がわかるペットの約8割が再会できました」

 猫は、迷子札をつけても首輪ごと外れることが多いので、個人情報を記憶させたマイクロチップを体内に埋め込むのがおすすめだという。また、避難所ではしつけが何より大切、と民間の人道支援団体ピースウィンズ・ジャパンの大西純子さん。

「人に慣れている犬なら、避難所で受け入れてもらいやすい。無駄吠えしない、排泄が決まった場所でできるなど、基本のしつけが重要です」

「熊本地震では、多くの犬や猫が、人間よりも早く異変に気づき、ソワソワと異常な行動をとりました。それくらい動物たちは敏感なため、人間以上に恐怖を感じているのです。特に犬は、飼い主と離れてしまうことが強いストレスに。共に避難することを第一に考えて」(徳田さん)

関連記事

トピックス

真美子さんが完走した「母としてのシーズン」
《真美子さんの献身》「愛車で大谷翔平を送迎」奥様会でもお酒を断り…愛娘の子育てと夫のサポートを完遂した「母としての配慮」
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
《コォーってすごい声を出して頭をかじってくる》住宅地に出没するツキノワグマの恐怖「顔面を集中的に狙う」「1日6人を無差別に襲撃」熊の“おとなしくて怖がり”説はすでに崩壊
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)千葉県の工場でアルバイトをしていた
「肌が綺麗で、年齢より若く見える子」ホテルで交際相手の11歳年下ネパール留学生を殺害した浅香真美容疑者(32)は実家住みで夜勤アルバイト「元公務員の父と温厚な母と立派な家」
NEWSポストセブン
今年の”渋ハロ”はどうなるか──
《禁止だよ!迷惑ハロウィーン》有名ラッパー登場、過激コスプレ…昨年は渋谷で「乱痴気トラブル」も “渋ハロ”で起きていた「規制」と「ゆるみ」
NEWSポストセブン
アメリカ・オハイオ州のクリーブランドで5歳の少女が意識不明の状態で発見された(被害者の母親のFacebook /オハイオ州の街並みはサンプルです)
【全米が震撼】「髪の毛を抜かれ、口や陰部に棒を突っ込まれた」5歳の少女の母親が訴えた9歳と10歳の加害者による残虐な犯行、少年司法に対しオンライン署名が広がる
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《新恋人発覚の安達祐実》沈黙の元夫・井戸田潤、現妻と「19歳娘」で3ショット…卒業式にも参加する“これからの家族の距離感”
NEWSポストセブン
キム・カーダシアン(45)(時事通信フォト)
《カニエ・ウェストの元妻の下着ブランド》直毛、縮れ毛など12種類…“ヘア付きTバックショーツ”を発売し即完売 日本円にして6300円
NEWSポストセブン
レフェリー時代の笹崎さん(共同通信社)
《人喰いグマの襲撃》犠牲となった元プロレスレフェリーの無念 襲ったクマの胃袋には「植物性のものはひとつもなく、人間を食べていたことが確認された」  
女性セブン
大谷と真美子夫人の出勤ルーティンとは
《真美子さんとの出勤ルーティン》大谷翔平が「10万円前後のセレブ向けベビーカー」を押して球場入りする理由【愛娘とともにリラックス】
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(秋田県上小阿仁村の住居で発見されたクマのおぞましい足跡「全自動さじなげ委員会」提供/PIXTA)
「飼い犬もズタズタに」「車に爪あとがベタベタと…」空腹グマがまたも殺人、遺体から浮かび上がった“激しい殺意”と数日前の“事故の前兆”《岩手県・クマ被害》
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」でペールブルーを選ばれた皇后雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《洋装スタイルで魅せた》皇后雅子さま、秋の園遊会でペールブルーのセットアップをお召しに 寒色でもくすみカラーで秋らしさを感じさせるコーデ
NEWSポストセブン