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2016.06.14 07:00  週刊ポスト

新国立競技場の木製椅子は「1脚9万円」「維持費100億円」

 それにしても木製にするだけで、なぜそこまでコストが跳ね上がるのか。建築エコノミストの森山高至氏が解説する。

「ザハ案にあった開閉式屋根がなくなり、隈案では観客席の上に屋根はあるものの、雨風の影響を受ける。防腐処理のための塗装を施しても、数年に1度は塗り直しが必要になるし、プラスチックに比べて耐久性も低い。加えて、型に流し込むといった機械での大量生産もできません。木を使うには手間とコストが必要なのです」

 スタジアムの観客席に木製椅子を導入した例がないわけではない。Jリーグ・セレッソ大阪の本拠地「キンチョウスタジアム」(2万人収容)は今年4月、メインスタンド最上部280席分(上部には屋根がある)にヒノキ製の座席を導入した。

「1人分ずつ独立した座席ではなく、ベンチシートです。材料は地元・大阪の木材業者から仕入れました。加工・設置費を含めた費用は2000万円です」(施設運営部の多田弘美・部長)

 1席あたり7万円強。交換前のプラスチック製座席は約2万5000円だったというからコストは約3倍だ。

※週刊ポスト2016年6月24日号

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