稲田議員とアベノミクスについて議論する山尾議員
稲田:真に必要とする人の社会保障を手厚くするには、負担できる人に負担してもらわないと財源が出ません。今後、自民党は消費税増税ができないことで財源がなくなった社会保障の充実分の財源を必死に探していきますが、岡田代表はいとも簡単に赤字国債を発行するという。将来世代に借金を負わせることはあまりに無責任です。改革を進め、歳出もカットして、収入が多い高齢者には負担していただくことも必要。
山尾:先輩世代で生活が苦しいかたは手厚くしますが、ある程度負担できる人には負担してもらう。その点は大筋で同意します。民進党は金融取引の税率を上げるなど、税制を変えて格差を是正する政策を訴えています。それに今回、消費税増税と引き換えに約束していた社会保障の充実について、私たちは来年4月から予定どおり行うことを主張します。安倍政権は民主党政権より公共事業額が額として増えているので、ムダを削ればいい。
稲田:(すかさず)増えていないですよ。
山尾:(稲田議員の発言を遮って)私の計算だと増えているんだけど、きっちり精査してムダを省かないと。
稲田:むしろ少し減っていますよ。
山尾:減っているってことはないでしょう。
稲田:(首を振りながら)いやいやいや。増税分の社会保障は財源を見つけなきゃいけない。赤字国債で将来世代につけを回すというのは不道徳ですよ。
山尾:赤字国債を発行するとしても2年間だけです。今までさんざん、赤字国債を積み上げて国の借金を増やした自民党に批判されるのは心外です。
稲田:そこは自民党も反省して野党時代に悔い改めました。だからこそ財源を見つけて、社会保障を充実させたい。
山尾:自民党は国民に約束した社会保障の充実メニューのどれをあきらめ、どれをやるんですか。財源を含め、参院選前に示すのが与党の務めです。
稲田:それは必死になって財源を探し、見つかったものからやるしかない。すぐ財源が出るなら、そもそも消費税を上げる必要がなかったでしょ。