いやあ~、あれからちょっと変わりました(苦笑)。きっかけは、先ほども触れた娘の結婚です。それまで娘にはめちゃくちゃ厳しかった旦那が、急に「ドレスならなんぼでも出したる」「式はいくらかかってもええ」とかって、“花嫁の父”として参加したがるんですよ。
それだけでも驚いたのに、結婚式当日は、ウエディングドレスを着て娘が登場しただけで「あかーん」って号泣してて(笑い)。えー、うっそやーんって思いました(笑い)。
私とはまた違う、子育てへの思い入れがあったということを確認できたんですよね。 ああ、子供を一人前にさせたよねっていう、自己満足をふたりで共有してるって感じがありましたね。
今度は孫の世話が待っているわけですから、これまでとはまた違う団結感があるのかなぁとは思いますね。この年になって、夫婦関係が刻々と変わっていくのは楽しみです。
【玉岡かおる(たまおか・かおる)】 1956年兵庫県生まれ。1987年『夢食い魚のブルー・グッドバイ』で神戸文学賞を受賞しデビュー。主な著書に『天涯の船』、『天平の女帝 孝謙称徳』、『お家さん』など多数。執筆のかたわら、コメンテーターとしてテレビやラジオなどでも活躍中。
撮影■chihiro.
※女性セブン2016年7月7日号