ビジネス

マンション広告 「ポエムの世界」に騙されてはいけない

 しかし、そのマンションの購入を考えている方には役立つこともある。新築マンションを探す時には、必ずその物件のオフィシャルページを見て欲しい。SUUMO(スーモ)やHOME’S(ホームズ)などのポータルサイトでは分からないことが分かるからだ。

 それは、売主の販売担当者が自分たちの開発したマンションをどう考えているか、ということだ。それが各オフィシャルページのトップページに如実に表れる。

 例えば「天地創造」であれば「俺たちはこんなに大きなスケールで街を作ったのだ」という、やや上ずった意気込みがよく表れている。「感度リョーコー」には、「このマンションは何のとりえもないから、涼子ちゃんのイメージでごまかしています」という本音が透けている。

 地名を大々的に謳っていれば、「このマンションのいちばんのウリは立地です」ということを言いたいわけだ。例えば「渋谷区松濤」とか「京都下鴨」などというのは、地名が強力なブランドの光を放っている。

 もっと単純に「駅徒歩3分」とか「1分」を大々的に打ち出しているトップページも多い。何といっても「不動産は場所が9割」なのだから、そういう打ち出し方はむしろ王道と言っていい。

 逆に、そのマンションと何の関係もないタレントやキャラクターが前面に出ていれば要注意。先ほどの「感度リョーコー」のように、何かをごまかさなければいけないマンションである場合が多い。

 そういうマンションはだいたいが辺鄙な場所にあるか、モノと価格のバランスが取れていない場合がほとんどだ。そのギャップを埋めようとして派手なイメージ広告やタレントの起用に走っているわけである。

 そもそも、スペックの優れたマンションは広告に頼らずとも売れる。実のところ、みなさんの目に触れないうちに完売しているマンションも多いのだ。「あのマンションの広告、よく見るなあ」というようなマンションは、スペックがよろしくないから広告に頼っているのである。

 オフィシャルページを眺めていて「なんだこれは」という印象を受けるマンションは、自分の感性と合っていないのだから、選択肢から外してもいいと思う。オフィシャルページのトップをどういうコンセプトで創るかは、デベロッパーの事業責任者が判断する。事業責任者は、広告だけではなくマンション自体をプロデュースしている。

 オフィシャルページを見て「自分と合わない」と感じたなら、そのマンション自体と感性がずれていることが十分考えられる。

 マンションの広告は、笑い飛ばす対象ではあるが、購入検討者にとっては「自分と合っているかどうか」を見極める感性の指標でもあるのだ。

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン