帰省のシーズン。愛犬を連れて車で移動という人も中にはいるのでは。犬も車酔いするという真偽は? ペットとのドライブで注意をすることとは? しつけ教室・犬の保育園SKYWAN! DOG SCHOOL代表で、家庭犬しつけインストラクター歴は16年。『犬語レッスン帖』(大泉書店)などの著作を持つ井原亮さんに聞いた。
【質問】
この夏休み、愛犬のマル(ビーグル・1才)を連れて、軽井沢への家族旅行を計画しています。マルは長時間ドライブが初めてなので心配です。気をつけることや準備しておくといい物などがあれば教えてください。東京都・なぎさ(36才・主婦)
【回答】
犬や猫と一緒に泊まれる宿も増え、ペット同伴での旅行を楽しむ人が増えています。飼い主も愛犬も、お互い楽しい旅行にするためにも、事前の準備は重要です。
犬も人間同様、車酔いする場合があります。ですから、旅行(長時間ドライブ)に出かける前段階の準備として、こまめに車に乗せて慣れさせることが大切です。最初は短時間、その後少しずつ時間を伸ばしていきましょう。
そしてドライブ後は、公園で一緒に遊ぶなどし、「車に乗る=楽しい場所に行ける」という経験をさせておくことも大切。人間の子供と同じで、楽しいことが待っていると思うとウキウキして、車酔いを忘れられるのです。
それでも酔ってしまうワンちゃんには、酔い止めの活用を。獣医師に処方してもらうか、市販もされています。
車での移動時に大切なのは、必ずクレート(移動の際に犬を入れておく入れ物)に入れること。万が一の時に、クレートがチャイルドシートの役割を果たし、愛犬を守ってくれます。また、夏場は、エアコンで車内を涼しくしていても、窓の側にクレートを置いておくと、直射日光が当たって体温が上昇し、熱中症になることも。クレート内でおとなしくしていても、こまめに体を触って体温を確認したり、息づかいなどに注意してあげましょう。
旅行先の近くに動物病院があるのかなどを確認しておくと安心です。食事のタイミングは、いつもと同じ時間で構いません。ただし、酔いやすいワンちゃんの場合、乗車前は避け、到着してからの食事がおすすめ。
排泄に関しては、何時間ぐらい我慢できるのか、ご飯からどのくらいでウンチをするのかなどを日々の生活の中で把握しておき、それに合わせたトイレ計画を立てるとよいでしょう。わかりづらい場合は、2時間を目安にトイレ休憩を入れるのがおすすめ。
旅行先には、トイレ処理の道具と、狂犬病の予防接種証明書、混合ワクチンの予防接種証明書を持っていくと安心です。また、予備の首輪とリードもお忘れなく! 万が一リードが切れたり、紛失したら、楽しいはずの旅行が大変なものに。準備万端で愛犬との旅行を楽しんでください。
※女性セブン2016年8月18・25日号