芸能

金八先生で随所に反日思想 今なら悪質ヘイトスピーチも

日本人の心を歪めた? イラスト/トモリタクヤ

 国民的学園ドラマとして人気を博した『3年B組金八先生』。だが、現役の公立高校校長・森虎雄氏は「先の大戦を日本の侵略戦争と断じ、反自衛隊を訴えた金八先生は若者に誤ったメッセージを送った」という。

 * * *
『3年B組金八先生』(TBS系)は1979年から2011年までに全8シリーズが制作・放送され、私の赴任校でも多くの生徒が視聴していた。

 武田鉄矢演じる中学教師の坂本金八が教え子の悩みに体当たりで応える感動物語だが、気になったのは随所に登場した「反日思想」だ。

 最たるものは1982年10月放送のスペシャル版「贈る言葉」である。

 視聴率33%を記録したこのスペシャル版では、桜中学を卒業した教え子が同窓会を計画するのだが、物語の最中、弥市という体格の良い男子生徒が「高校を出たら自衛官になりたい」と口にすると、和やかなドラマの様相が急転。おどろおどろしい音楽が流れ、顔面蒼白の金八先生が「弥市が自衛隊……」とうめく。

 その後、多くの登場人物が自衛隊を「攻撃」するこんなセリフを次々と呟く。

〈自衛隊と言っているけど、ありゃ軍隊だろ。軍隊なんてものは、戦争するためにあるんだろ〉

〈私、やだ。弥市に鉄砲、持たせるなんてこと。自衛隊の練習、ほらテレビで見たでしょう。あれはまるで戦争よ〉

 当時、日教組の強かった学校現場では、確かに「反自衛隊」の風潮があった。実際、ある高校生が担任に「自衛隊に入りたい」と相談したら、「お前は軍事オタクか」とからかわれた例もある。日教組教師は自衛隊を悪と決めつけて断罪し、自衛隊こそが国や国民を守るという視点が欠如していた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
ヒグマが自動車事故と同等の力で夫の皮膚や体内組織を損傷…60代夫婦が「熊の通り道」で直面した“衝撃の恐怖体験”《2000年代に発生したクマ被害》
NEWSポストセブン
対談を行った歌人の俵万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さん
歌人・俵万智さんと「鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴さんが送る令和の子どもたちへメッセージ「体験を言葉で振り返る時間こそが人間のいとなみ」【特別対談】
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン