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2016.10.05 16:00  週刊ポスト

薬や治療法の本当の実力を知るための指標「NNT」に注目

【肺がん治療で使用される抗がん剤「ベバシズマブ(商品名アバスチン)」】
○1年間で30人に1人が死亡を避けられる。6か月で6人に1人が死亡を回避できる。
×66人に1人が血小板減少症になり、47人に1人がタンパク尿を発症。15人に1人が高血圧になる。

 アバスチンは、昨年の売り上げが1000億円を超えた国内シェア1位の抗がん剤だ。

「死亡を先延ばしできる期間が短い割に、デメリットが多いといえます。特に、すでに受けている化学療法に追加する形で行なうと副作用の発症が多数報告される傾向にあり、治療を受けるかどうかは慎重な判断が求められます」(室井氏)

 アバスチンは大腸がんの治療でも用いられる。こちらは12人に1人は生存期間が延び、16人に1人が高血圧を起こすと報告されており、数値のうえでは胃がん治療よりメリットが期待できる結果といえる。

 NNTの数字はあくまで統計上の数値であり、絶対的なものではない。NNTの被験者に対する追跡期間の多くは5~8年程度で、ある一定期間の観察から導き出された数字だ。その後も追跡調査を継続すれば、数値が変動する可能性はある。

※週刊ポスト2016年10月14・21日号

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