国内

点滴殺人の大口病院 現場病棟で看護師同士のいじめトラブル

大口病院では陰湿ないじめやトラブルがあったとの説も(PH:アフロ)

 神奈川県横浜市の大口病院で発生した、連続殺人事件。「慢性期」と呼ばれる末期がんや重度の脳梗塞の患者が入院する同院4階の一般病棟で、2人の患者が相次いで中毒死した。いずれも点滴に異物が混入されたものとみられている。

 点滴による連続殺人が発覚する直前、大口病院の4階ナースステーションではトラブルが相次いでいた。

 最初に起きたのは今年4月の注射針“針山”事件だ。ナースステーションに置かれていたある看護師の筆箱に、10本以上の注射針が刺され、針山のような状態になっていたという。

 ナースステーションが無人になったときを狙って行われた卑劣な行為は、それだけでは止まらなかった。

 同じ4月には、ナースステーションの壁に掛けられていた看護師の白衣が切り裂かれる事件が発生する。1か所ではなく、はさみなどの刃物で何か所も執拗に切り刻まれていたという。

 今年6月には4階の入院患者のカルテがなくなり、後に別の階の看護部長の机から見つかる騒動も起きている。

 そして8月。大口病院を退職する職員から差し入れられたペットボトル飲料を飲んだ看護師スタッフの唇がただれるなどの被害があった。においもおかしかったのでよく調べると、ペットボトルの上部に注射針程度の穴が開いていた。事務部長が口に含んでみたところ、漂白剤のような味がしたという。その後に発覚する点滴殺人の序章ともいえる事件の数々。この時点でなぜ病院サイドは問題解決に手を打たなかったのか。

 一連の凄絶ないじめのターゲットにされたといわれているのは、4階担当の若い看護師・Aさんだった。実はAさんは8月、「病院から嫌がらせを受けている」と神奈川署に相談。8月末から休職し、9月末に病院を退職している。

「“針山”事件に、白衣切り裂き事件、ペットボトル飲料異物混入事件。それらのトラブルの原因の1つは、ナースステーションで起きていた病院内人事についてのいざこざだと噂されています。人事査定でえこひいきがあったり、自分だけ忙しい仕事を回されたりしているといった不平不満があり、看護師同士で言い争いになったこともあったようです」(病院関係者)

関連キーワード

関連記事

トピックス

群馬県前橋市の小川晶前市長(共同通信社)
「再選させるぞ!させるぞ!させるぞ!させるぞ!」前橋市“ラブホ通い詰め”小川前市長が支援者集会に参加して涙の演説、参加者は「市長はバッチバチにやる気満々でしたよ」
NEWSポストセブン
ネットテレビ局「ABEMA」のアナウンサー・瀧山あかね(Instagramより)
〈よく見るとなにか見える…〉〈最高の丸み〉ABEMAアナ・瀧山あかねの”ぴったりニット”に絶賛の声 本人が明かす美ボディ秘訣は「2025年トレンド料理」
NEWSポストセブン
審査員として厳しく丁寧な講評をしていた粗品(THE W公式Xより)
《「脳みそが足りてへん」と酷評も》粗品、女性芸人たちへの辛口審査に賛否 臨床心理士が注目した番組冒頭での発言「女やから…」
NEWSポストセブン
12月9日に62歳のお誕生日を迎えられた雅子さま(時事通信フォト)
《メタリックに輝く雅子さま》62歳のお誕生日で見せたペールブルーの「圧巻の装い」、シルバーの輝きが示した“調和”への希い
NEWSポストセブン
宮崎あおい
《主演・大泉洋を食った?》『ちょっとだけエスパー』で13年ぶり民放連ドラ出演の宮崎あおい、芸歴36年目のキャリアと40歳国民的女優の“今” 
NEWSポストセブン
日本にも「ディープステート」が存在すると指摘する佐藤優氏
佐藤優氏が明かす日本における「ディープステート」の存在 政治家でも官僚でもなく政府の意思決定に関わる人たち、自らもその一員として「北方領土二島返還案」に関与と告白
週刊ポスト
大谷翔平選手と妻・真美子さん
《チョビ髭の大谷翔平がハワイに》真美子さんの誕生日に訪れた「リゾートエリア」…不動産ブローカーのインスタにアップされた「短パン・サンダル姿」
NEWSポストセブン
会社の事務所内で女性を刺したとして中国籍のリュウ・カ容疑者が逮捕された(右・千葉県警察HPより)
《いすみ市・同僚女性を社内で刺殺》中国籍のリュウ・カ容疑者が起こしていた“近隣刃物トラブル”「ナイフを手に私を見下ろして…」「窓のアルミシート、不気味だよね」
NEWSポストセブン
石原さとみ(プロフィール写真)
《ベビーカーを押す幸せシーンも》石原さとみのエリート夫が“1200億円MBO”ビジネス…外資系金融で上位1%に上り詰めた“華麗なる経歴”「年収は億超えか」
NEWSポストセブン
神田沙也加さんはその短い生涯の幕を閉じた
《このタイミングで…》神田沙也加さん命日の直前に元恋人俳優がSNSで“ホストデビュー”を報告、松田聖子は「12月18日」を偲ぶ日に
NEWSポストセブン
高羽悟さんが向き合った「殺された妻の血痕の拭き取り」とは
「なんで自分が…」名古屋主婦殺人事件の遺族が「殺された妻の血痕」を拭き取り続けた年末年始の4日間…警察から「清掃業者も紹介してもらえず」の事情
(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
熱を帯びる「愛子天皇待望論」、オンライン署名は24才のお誕生日を節目に急増 過去に「愛子天皇は否定していない」と発言している高市早苗首相はどう動くのか 
女性セブン