国内

「戸塚だと鼻で笑われる」横浜銀蝿メンバー語る横浜内格差

横浜市内にも歴然とした格差アリ?

 東京や大阪に並ぶ商業都市であり、京都に並ぶ観光地であり、神戸に並ぶ港町でもある「横浜」だが、なぜかそこに住む横浜市民を嫌う「横浜ぎらい」は根強い。それというのも「横浜市の外に憧れを持つ“神奈川県という田舎”が存在する」というハマっ子たちの“横浜中華思想”にウンザリしているからだ。ところが“田舎者”の不満は、ハマっ子たちには馬耳東風。横浜市緑区出身のタレント、斉藤慶太氏はこう話す。

「僕は東京に住んでいた時期もあったんですけど、それじゃハマっ子を名乗れないと思って、のびのびと生活できる横浜に戻ってきました。横浜は偉そうとか地方の人は言いますけど、みんな集まってくるじゃないですか。神戸と似てるとか言う人もいますが、横浜の方が広いし、大きいし、人の数も違う。僕は横浜の方が上だと思います」

 すがすがしいまでの郷土愛である。が、実は斉藤氏は“本物の”ハマっ子ではない。地域批評本『これでいいのか神奈川県横浜市』を編集した高田泰治氏が言う。

「同じ横浜市でも、基本的には中区、西区、保土ケ谷区という横浜駅に近い中心街の住人がハマっ子であり、彼らはその他の区をハマっ子とみなしていません。横浜市民とハマっ子は違うんです」

 それを斉藤氏に伝えると、「僕たちだって同じように横浜を愛してますし、横浜市民なのでハマっ子を名乗りたいです! いや~、ショックだな。そんな風に思われてたのか……」と落ち込んだ様子だった。

 もっとひどい扱いを受けているのが、JR戸塚駅を中心とする戸塚区である。「横浜銀蝿」のメンバー、嵐ヨシユキ氏が衝撃の告白をする。

「われわれ戸塚の人間が横浜の中心街に行くとヨソ者扱いなんですよ。『田舎からわざわざ電車に乗ってやってきたのか』って。戸塚の人は、非横浜市の奴らの前では『横浜だ』『ハマっ子だ』って偉そうにしてるんだけど、中心街の連中に『横浜のどこだよ?』と訊かれて『戸塚……です』と答えると鼻で笑われちゃう。横浜銀蝿のメンバーに中心街の奴はいないので、僕らは本当は『横浜憧れ銀蝿』かもしれません(笑い)」

「京都ぎらい」における洛中・洛外と似た格差が、横浜市内にも見られるのだ。

※週刊ポスト2016年10月14・21日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン