ビジネス

スバリスト仰天!? 富士重が新インプレッサで愛を叫んだ内幕

納車3か月待ちの新型インプレッサと吉永泰之・富士重工業社長

「新型『インプレッサ』はひとつのクルマのフルモデルチェンジではない、スバルのフルモデルチェンジと言えるクルマ」

 このところ、自動車業界屈指の収益率を記録し続けている富士重工業は10月13日、主力コンパクトモデル「インプレッサ」の新型車を発表した。その席上で吉永泰之社長は満面の笑みを浮かべてこう言った。

 吉永社長ばかりではない。会場では技術のプレゼンに立った開発責任者の阿部一博氏をはじめ、エンジニアから営業担当まで、全員がまさに“ドヤ顔”と言うべき自信に満ちた表情を見せていた。

「新型インプレッサの開発にあたって、走りのベンチマークとしたのはフォルクスワーゲン『ゴルフ』。乗り心地の滑らかさ、フットワークの良さ、路面コンディションの変化や運転ミスへの寛容性など、実に素晴らしいクルマ。それに追いつけ、追い越せと徹底的に走りを煮詰めた。結果、私としてはゴルフ7に勝てるクルマにできたと思っています」

 走りの性能を左右するシャシー(サスペンション、ブレーキなど)の開発担当者は胸を張る。ゴルフはスバルのみならず、世界の自動車メーカーがコンパクトモデルを作るさいに目標にするクルマである。が、ゴルフを凌駕したとエンジニアが言い切るクルマは滅多にない。スバル開発陣の自信のほどがうかがい知れるというものだ。

 もちろんモノの良し悪しのモノサシは人によって違う。どちらを良しとするかは人それぞれだが、エンジニアたちに漂う“やり切った感”は近年の日本車の新型車発表を思い返してもまれに見るほど。スバルの元気さの表れと言える。

 クルマの仕上がりは今後、テストドライブしてみないと何とも言えないが、これだけ自信を持てるクルマづくりができたのは、ひとえに近年の好調な業績によって潤沢な資金ができたことが大きい。

「新型インプレッサの開発は初期設計から約4年をかけました。今回、新世代スバル車の基本となるスバル・グローバル・プラットフォームを初めて採用しましたが、その研究をカウントすると開発期間はもっと長い」(前出のシャシーエンジニア)

 日本車メーカーは近年、圧倒的な低価格が要求される新興国市場の攻略に躍起になっている。厳しいコスト競争に打ち勝つため、開発期間をどれだけ短縮し、テストをどれだけ削減できるかに腐心している。が、クルマを素晴らしいものに仕上げていくためには時間がかかるもの。とくに手間がかかるのは設計が仕上がってから実際にクルマの乗り味を調整する段階である。

関連記事

トピックス

所属事務所は不倫を否定(時事通信フォト)
《星野源と新垣結衣が完全否定》「ネカフェ生活」NHK・林田理沙アナとの疑惑拡散の背景「事務所が異例の高速対応」をした理由
NEWSポストセブン
幼稚園をご訪問され、子供たちに声を掛けられた天皇陛下
天皇皇后両陛下が幼稚園をご訪問 工作の様子を見守られ「どんなものができるのかな」と笑顔で声をかけられる場面も
女性セブン
杉咲花と若葉竜也に熱愛が発覚
【初ロマンススクープ】杉咲花が若葉竜也と交際!自宅でお泊り 『アンメット』での共演を機に距離縮まる
女性セブン
5月に入り病状が急変し、帰らぬ人となった中尾彬さん
【中尾彬さん逝去】数か月体調優れず、5月に入って容体が急変 葬儀は近親者のみ、妻・池波志乃さんは憔悴しながらも参列者に感謝
女性セブン
スキャンダル写真で芸能界を震撼させた『BUBKA』
《90年代アイドルを震撼させた月刊誌『BUBKA(ブブカ)』》の創刊編集長が急死していた スキャンダル写真で物議「スクープ100万円」「複数訴訟」の全盛期
NEWSポストセブン
新しいヘアースタイルの大谷翔平
《大谷翔平の新ヘアスタイル》“切ってもらうと成績が向上する”と評判の美容師が担当 ソウルで水原被告と一緒にカット、料金は大谷が支払う
女性セブン
全国赤十字大会ではスピーチに目を潤ませる場面もあった(4月、東京・千代田区。写真/JMPA)
『虎に翼』を楽しんでいらっしゃる雅子さまと愛子さま 女性天皇への期待高まるなか、揺れるお立場に「日本初の女性弁護士の物語」を重ねられて
女性セブン
女子ゴルフ界の新星として注目を集める清本美波
【プロテストでトップ合格】女子ゴルフ界の新星・清本美波、女子大生と二足のわらじを履く18歳「目標はタイガー・ウッズ」
週刊ポスト
フリーになるも苦戦が続く上重聡アナ
《超大型連休続く?》元日テレ・上重聡アナ、「交渉しまして」古巣復帰の苦境 根強い“利益供与問題”のイメージ、自虐ネタに活路か
NEWSポストセブン
詐取の疑いで逮捕された元宝塚“大滝子”こと光原エミカ(HPより)
《『水ダウ』ざます企画に出演》元宝塚・月組トップスターが現金1000万円詐取の疑いで逮捕「ディナーショーが8万円に値上がり」ファンが察知した違和感
NEWSポストセブン
亡くなったシャニさん
《7か月を経て…》ハマスに半裸で連行された22歳女性が無言の帰宅、公表された最期の姿「遺体の状態は良好」「肌もタトゥーもきれいに見える」
NEWSポストセブン
中尾彬さん(時事通信フォト)
《“ねじねじ”で愛された中尾彬さん(81)が急逝》大病を機に始めていた“終活”、コワモテ俳優からコメンテーターとして人気を博した晩年
NEWSポストセブン