芸能

夏のお笑い賞レースがついに開催!漫才・コントの二刀流『ダブルインパクト』への期待と不安、“漫才とコントの境界線問題”は?

「漫才&コント 二刀流No.1決定戦」と題したお笑い賞レース『ダブルインパクト』(番組公式HPより)

「漫才&コント 二刀流No.1決定戦」と題したお笑い賞レース『ダブルインパクト』(番組公式HPより)

 お笑い賞レースに新たな番組が加わる。決勝に進んだ7組が、漫才とコントのネタを1本ずつ披露して、競い合う『ダブルインパクト』(日本テレビ、読売テレビ系)だ。夏の賞レースとして期待を集める一方、不安視する声も上がっている。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 

* * * 

 海の日の21日(祝)夜、「漫才&コント 二刀流No.1決定戦」と題したお笑い賞レース『ダブルインパクト』(日本テレビ、読売テレビ系)が放送されます。 

 全国放送のお笑い賞レースと言えば、漫才の『M-1グランプリ』(ABC制作・テレビ朝日系)とコントの『キングオブコント』(TBS系)の“2強”状態が長年続いていました。 

 その他でも、女性限定の『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)、結成16年以上の芸人による漫才の『THE SECOND ~漫才トーナメント』(フジテレビ系)、ピン芸限定の『R-1グランプリ』(関西テレビ制作・フジテレビ系)がありますが、漫才とコントの両方で競い合う形式は初めて。それだけに未知数なところが多く、放送前から期待と不安の両方があがっていますが、どんなポイントがあるのでしょうか。 

漫才とコントを披露する順番に注目 

『ダブルインパクト』のエントリー総数は2875組。72日間をかけて予選が行われ、1回戦で259組、2回戦で99組、準々決勝で21組に絞られ、準決勝でファイナリスト7組が決定しました。 

 注目のファイナリストは、芸人やお笑いファンの間で「納得」「そろった」などと言われる顔ぶれ。結成18年のかもめんたる、結成16年のななまがり、結成16年のロングコートダディとセルライトスパ、結成13年のコットン、結成11年のニッポンの社長、結成10年のスタミナパンと全組が10年以上のキャリアを持つ実力派がそろいました。 

 ファイナルの大会形式は、まず1本目の“ファーストインパクト”と審査があり、次に得点の低いコンビから2本目の“セカンドインパクト”を披露。2本の合計で初代王者が決定されます。 

 勝負の行方を左右し、ネット上の話題になりそうなポイントは、「それぞれのコンビが1本目、2本目のどちらに漫才で、どちらにコントを選ぶか」という駆け引きの妙。制作サイドがあえて「1本目は漫才、2本目はコント」などと決めなかったことがどんな結果と反響を呼ぶのか注目を集めるでしょう。 

 また、「ファイナリスト全組が2ネタできる」という賞レースはひさびさだけにお笑いファンを喜ばせていますが、「2本そろえないと勝てない」という緊張感や、「前に出演するコンビが漫才なのか、コントなのかで影響を受ける」という勝負のあやも楽しみの1つです。 

 ちなみに採点を担う審査員は、千原ジュニアさん、中川家・剛さん、フットボールアワー・後藤輝基さん、ナイツ・塙宣之さん、アンガールズ・田中卓志さんの5人。100点×5人=計500点×2本=計1000点満点での勝負になります。『M-1グランプリ2024』の審査員は9人、『キングオブコント2024』の審査員は5人なので、後者に近い採点や講評になるのではないでしょうか。 

 賞レース全体の放送時期に目を向けると、3月上旬の『R-1グランプリ』、5月中旬の『THE SECOND』、10月上旬か中旬の『キングオブコント』、12月上旬か中旬の『THE W』、12月下旬の『M-1グランプリ』と分散されて定着しています。おおまかに春、秋、冬とお笑い賞レースが放送される中、夏は空白期間だっただけに、『ダブルインパクト』は真剣勝負であるのはもちろん、夏らしいお祭りさわぎが期待されるのかもしれません。 

関連キーワード

関連記事

トピックス

政治資金の使途について藤田文武共同代表はどう答えるか(時事通信)
《政治資金で使われた赤坂キャバクラは新規60分4000円》維新・奥下議員が訪れたリーズナブルなキャバの店内は…? 「モダンな内装に個室もなく…」 コロナ5類引き下げ前のタイミング
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「旧統一教会から返金され30歳から毎月13万円を受け取り」「SNSの『お金配ります』投稿に応募…」山上徹也被告の“経済状況のリアル”【安倍元首相・銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
神奈川県藤沢市宮原地区にモスクが建設されることが判明した(左の写真はサンプルです)
《イスラム教モスク建設で大騒動》荒れる神奈川県藤沢市 SNSでは「土葬もされる」と虚偽情報も拡散 市議会には多くの反対陳情が
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《バリ島でへそ出しトップスで若者と密着》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)が現地警察に拘束されていた【海外メディアが一斉に報じる】
NEWSポストセブン
いまだ“会食ゼロ”だという
「働いて働いて…」を地で行く高市早苗首相、首相就任後の生活は“寝ない”“食べない”“電話出ない” 食事や睡眠を削って猛勉強、激ヤセぶりに周囲は心配
女性セブン
大谷が語った「遠征に行きたくない」の真意とは
《真美子さんとのリラックス空間》大谷翔平が「遠征に行きたくない」と語る“自宅の心地よさ”…外食はほとんどせず、自宅で節目に味わっていた「和の味覚」
NEWSポストセブン
逮捕された村上迦楼羅容疑者(時事通信フォト)
《闇バイト強盗事件・指示役の“素顔”》「不動産で儲かった」湾岸タワマンに住み、地下アイドルの推し活で浪費…“金髪巻き髪ギャル”に夢中
NEWSポストセブン
「武蔵陵墓地」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年12月3日、撮影/JMPA)
《曾祖父母へご報告》グレーのロングドレスで参拝された愛子さま クローバーリーフカラー&Aラインシルエットのジャケットでフェミニンさも
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《約200枚の写真が一斉に》米・エプスタイン事件、未成年少女ら人身売買の“現場資料”を下院監視委員会が公開 「顧客リスト」開示に向けて前進か
NEWSポストセブン
指示役として逮捕された村上迦楼羅容疑者
「腹を蹴れ」「指を折れ」闇バイト主犯格逮捕で明るみに…首都圏18連続強盗事件の“恐怖の犯行実態”〈一回で儲かる仕事 あります〉TikTokフォロワー5万人の“20代主犯格”も
NEWSポストセブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《広瀬すずのぴったりレギンスも話題に》「アスレジャー」ファッション 世界的に流行でも「不適切」「不快感」とネガティブな反応をする人たちの心理
NEWSポストセブン
2018年、女優・木南晴夏と結婚した玉木宏
《ムキムキの腕で支える子育て》第2子誕生の玉木宏、妻・木南晴夏との休日で見せていた「全力パパ」の顔 ママチャリは自らチョイス
NEWSポストセブン