もちろん背中も手で洗います。背中にも届くようにしておかないと。これ、ストレッチも兼ねているんです。時間もかかるし面倒くさいんですけど、おかげで自分の体調のことがよくわかりますよ。首も上から下へ10回数えながら洗うと、そのうちリンパの流れがよくなるんです。基本ぐうたらなの。だからお風呂の中で全部終わらせたいんです」

 とはいえ、何十年も同じケアを続けることは、できそうでできないものだが…。

「自分の中でマッサージやストレッチの流れを決めちゃうと、苦じゃなくなりますよ。湯船の中で足や手を伸ばしたりキックしたり、簡単な運動をしているんですが、毎回100回って決めていても、怠け心が勝っちゃって、今日は70回でいっか…なんてこともあります。でも、たまにはそれでいいのかな、とも思います。お風呂の中でのルーティーンをこなすと、夜もぐっすり眠れるんですよ」

 お風呂の中では、表面的なケアだけでは終わらせない。心のメンテナンスもすべて行うのが大地流だ。
 
「つまらないことでクヨクヨして落ち込むことがあるんです。そんな時はお風呂の中で自問自答します。“もうダメかも”“何言ってんの。ダメじゃない!”なんて私の中にいる2人の自分が言い合いをするんです。それも声に出して! そのうちに“私ってバカみたい”って笑っちゃうんですよ。

 その瞬間シャワーをバーッと浴びると、パッと気持ちが切り替わるんです。そこでおしまい。人間ですから落ち込むことがあっていいんだと思うんです。いろんなことがあるからこそ、今があるわけですから。

 年齢のこともそうですけど、先のことを考えていても、何も変わらないじゃないですか。だったら今やるべきことをきっちりこなす。常に優先順位を考えながら行動していれば、無駄なことなんて何ひとつないんじゃないかって思います」

※女性セブン2016年11月3日号

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