ライフ

疑惑渦中の三浦弘行九段の親戚「変な気起こさないか心配」

三浦九段の親戚は「まったく連絡がつかない」という

 将棋界で最高段位の九段にあるプロ棋士が起こした“カンニング騒動”。渦中の三浦弘行九段(42)は反論文で身の潔白を訴えるなど混迷を深めている。

 三浦九段は対局中に席を離れ、スマホで将棋ソフトを使ってカンニングしたとの疑いで、10月12日に日本将棋連盟(以下、連盟)から今年12月末までの出場停止処分を受けた。三浦九段は、竜王戦(主催・読売新聞社)の挑戦権を獲得したが、10月15日の開幕目前に処分を下され、挑戦者は差し換えられた。

 竜王戦中止という“最悪の事態”を免れた読売と違い、“災難”が降りかかってきたのがNHKだ。処分が発表された時点で毎週日曜日に放送しているNHK杯将棋トーナメントの三浦九段と橋本崇載八段(33)の対局を収録済みで、10月23日に放送予定と公表してしまっていた。

 しかも橋本八段は、処分発表翌日にツイッターで〈(三浦九段を)1億%クロだと思っている〉と投稿(現在は削除)。橋本八段を直撃すると、「今回の騒動で将棋界に対するイメージダウンは避けられず、ただただ残念です」と語るのみ。あるNHK関係者は「竜王戦に配慮してあのタイミングの処分だったのだろうが、NHK杯はおかしなかたちで注目されてしまい、赤っ恥ですよ」とため息をつく。

 処分発表に先立って連盟から連絡や相談があったのかについて、NHKは、「ありません」(広報局)と回答した。

 三浦九段はいま、何を思うのか。群馬県高崎市の自宅は留守のままだった。三浦九段の親戚はこう明かす。

「疑惑が出た直後には、電話で『俺はやっていないし、(竜王戦挑戦を)辞退するといった覚えもない』といっていた。いまはまったく連絡が取れない状態で、思い詰めて変な気を起こしていないか心配です」

 連盟とスポンサーであるメディアまで巻き込んだ騒動は、棋界の姿を大きく変えることにもなりそうだ。

 連盟はすでに対局中のスマホなど電子機器の持ち込みを禁止する内規を12月から導入することを決定した。『ドキュメント・コンピュータ将棋』(角川新書)などの著書のあるライター・松本博文氏はこう語る。

「今回、三浦九段の疑惑で『離席』に白い目が向けられるようになりましたが、かつては、連盟の会長も務めていた大山康晴・15世名人(享年69)は、対局中に離席して会長としての事務処理作業をこなし、それでもなお対局に勝っていたという逸話もある。そうした棋士の人間味を表わすようなエピソードはもう生まれないかもしれません」

 将棋界は、大きな分岐点に立っている。

※週刊ポスト2016年11月4日号

関連キーワード

トピックス

5月に入り病状が急変し、帰らぬ人となった中尾彬さん
【中尾彬さん逝去】数か月体調優れず、5月に入って容体が急変 葬儀は近親者のみ、妻・池波志乃さんは憔悴しながらも参列者に感謝
女性セブン
女子ゴルフ界の新星として注目を集める清本美波
【プロテストでトップ合格】女子ゴルフ界の新星・清本美波、女子大生と二足のわらじを履く18歳「目標はタイガー・ウッズ」
週刊ポスト
詐取の疑いで逮捕された元宝塚“大滝子”こと光原エミカ(HPより)
《『水ダウ』ざます企画に出演》元宝塚・月組トップスターが現金1000万円詐取の疑いで逮捕「ディナーショーが8万円に値上がり」ファンが察知した違和感
NEWSポストセブン
全国赤十字大会ではスピーチに目を潤ませる場面もあった(4月、東京・千代田区。写真/JMPA)
『虎に翼』を楽しんでいらっしゃる雅子さまと愛子さま 女性天皇への期待高まるなか、揺れるお立場に「日本初の女性弁護士の物語」を重ねられて
女性セブン
杉咲花と若葉竜也に熱愛が発覚
【初ロマンススクープ】杉咲花が若葉竜也と交際!自宅でお泊り 『アンメット』での共演を機に距離縮まる
女性セブン
亡くなったシャニさん
《7か月を経て…》ハマスに半裸で連行された22歳女性が無言の帰宅、公表された最期の姿「遺体の状態は良好」「肌もタトゥーもきれいに見える」
NEWSポストセブン
中尾彬さん(時事通信フォト)
《“ねじねじ”で愛された中尾彬さん(81)が急逝》大病を機に始めていた“終活”、コワモテ俳優からコメンテーターとして人気を博した晩年
NEWSポストセブン
フジコ・ヘミングさん(撮影:中嶌英雄)
《フジコ・ヘミングさん追悼》「黒柳徹子さんがくれたお土産」「三輪明宏さんが家に来る時は慌てて…」密着した写真家が明かす“意外な交友関係”
NEWSポストセブン
ギャンブル好きだったことでも有名
【徳光和夫が明かす『妻の認知症』】「買い物に行ってくる」と出かけたまま戻らない失踪トラブル…助け合いながら向き合う「日々の困難」
女性セブン
破局報道が出た2人(SNSより)
《井上咲楽“破局スピード報告”の意外な理由》事務所の大先輩二人に「隠し通せなかった嘘」オズワルド畠中との交際2年半でピリオド
NEWSポストセブン
河村勇輝(共同通信)と中森美琴(自身のInstagram)
《フリフリピンクコーデで観戦》バスケ・河村勇輝の「アイドル彼女」に迫る“海外生活”Xデー
NEWSポストセブン
ポジティブキャラだが涙もろい一面も
【独立から4年】手越祐也が語る涙の理由「一度離れた人も絶対にわかってくれる」「芸能界を変えていくことはずっと抱いてきた目標です」
女性セブン