ドラマの第4話放送に合わせて主題歌のCDが発売されたんです。発売日にレコード会社の担当者から「売り切れです。注文が殺到してます」と言われたんです。
当時20万枚いけば大ヒットといわれていたのが、その日の注文だけで60万枚と、大騒ぎになった。そのとき初めて「このドラマは当たってる」と実感しました。
最終回に近づくにつれて、「リカとカンチを別れさせないで」という声がすごく多くなっていったんです。実は、ふたりが結ばれる結末も考えたんです。でも、やっぱり、別れて終わる最終回にしました。
赤名リカが、潔く敗者の美学で去って行ったから、多くの人の心に残るドラマになったのだと思います。
柴門さんの作品は、どこかにありそうな日常を描いている。宇宙人は出てこないし、主人公がタイムスリップなんてしないし。ただ、その平凡な日常の中にとんでもない女性のキャラクターが出てくるんです。それが魅力です。
※女性セブン2016年12月15日号