芸能

NHK朝ドラ 近代ものが視聴率好調なのは全世代にささるから

なぜ近代ものの朝ドラはウケるのか(公式HPより)

 コラムニストでデイトレーダーの木村和久氏が、近頃気になるニュースをピックアップし独自の視点で読み解きます。今回はNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』に言及。

 * * *
 人気ドラマ「地味スゴ」&「逃げ恥」&「真田丸」ロスの昨今、ほかに見るものがないので、NHKの朝ドラ『べっぴんさん』をよく見ております。ご存じのように、「ファミリア」という子供服メーカーの創業物語で、4人のお嬢さんたちが小さなお店を開き、それが全国的に知られる有名企業となるお話です。ドラマでは、「ファミリア」を「キアリス」というブランド名にして、大急百貨店に出店する展開となっています。大急は関西の名門、阪急百貨店のことで、「うちは大急ですから~」というのがお約束の言葉となっていて、毎回けっこう笑えます。

『べっぴんさん』は、始まりのころはほかのドラマにうつつを抜かし、熱心ではありませんでした。べっぴんさんの視聴率は、私がさぼっていたからか、開始当初はやや低空飛行でした。しかし、今は20%ちょっとで安定しています。

 最近の朝ドラの傾向として、近代以降を描いたドラマは大崩れしないようですね。昭和初期あたりの近代から描くと、全世代から幅広く支持を受けられるから、みたいですけど。

 実際、前回の『とと姉ちゃん』に『マッサン』や『あさが来た』など、近代ものは人気作品が多いですよね。もちろん現代劇の『まれ』や『あまちゃん』も話題となりましたが、視聴率的には近代がやや優位でしょうか。『てっぱん』とか『純と愛』みたいな賛否両論の作品もあり、現代劇は世界観をどう描くかが難しいようです。

 近代を描いた全世代支持ドラマは、各世代で見どころが違うようです。それぞれのヒットポイントを探ってみましょう。

●戦争体験&焼け跡派はシニア層受け

 朝ドラの基礎票というべき、毎回欠かさず見ているシニア層からは、戦後の混乱期を描くことで圧倒的支持を得ます。戦争の辛い体験を描くことは、社会的使命ですから。

●プロジェクトX風展開でオヤジ世代をわしづかみ

関連記事

トピックス

ロッカールームの写真が公開された(時事通信フォト)
「かわいらしいグミ」「透明の白いボックス」大谷翔平が公開したロッカールームに映り込んでいた“ふたつの異物”の正体
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《白パーカー私服姿とは異なり…》真美子さんが1年ぶりにレッドカーペット登場、注目される“ラグジュアリーなパンツドレス姿”【大谷翔平がオールスターゲーム出場】
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、初の海外公務で11月にラオスへ、王室文化が浸透しているヨーロッパ諸国ではなく、アジアの内陸国が選ばれた理由 雅子さまにも通じる国際貢献への思い 
女性セブン
几帳面な字で獄中での生活や宇都宮氏への感謝を綴った、りりちゃんからの手紙
《深層レポート》「私人間やめたい」頂き女子りりちゃん、獄中からの手紙 足しげく面会に通う母親が明かした現在の様子
女性セブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン