MachineZoneのゲームは中毒性もあるが、飽きるのも早い。だから「ゲーム・オブ・ウォー」の売り上げが伸び悩むと、アーノルド・シュワルツェネッガーをCMに起用し、「モバイルストライク」を投入した。けど「ゲーム・オブ・ウォー」と「モバイルストライク」は、ゲームのシステムが似ており、二番煎じの気がしてならない。それでも、会社の価値は3300億円と言われてるから、たいしたものです。
アジアだけで2.5兆円のマーケットになるのは、2位から5位の戦略シミュレーションゲームが人気だからだ。アジアの3強プレーヤーは、日本と韓国、そして中華圏の人々。この3者は、過去の歴史問題のせいか近親憎悪なのか、とても好戦的。その心理を巧みに利用し、ゲーム運営会社は漁夫の利を得ていると言ってもいい。
ゲームというのは人間の欲望を具現化したもので、“バトル”という根源的な欲求を満たすゲームは支持されやすい。もちろんゾンビ系のゲームもしかりだ。現実世界では生き物に対して銃を撃ちまくるなんてまずできないが、ゾンビならゲームで好きなように撃っていい。このように、人間のダークサイドの欲求を満たすゲームが上位を独占するのは、正直言って辛い気も…。救いとしては6位の「ポケモンGO」以下、ほんわかした日本勢のゲームがけっこう出てくることか。
売り上げの高いゲームは、課金をしたときの爽快感がたまらない。向かうところ敵なしの無双状態に、一瞬なる。しかしゲームの中では、敵も課金すると負けじとこちらも課金…あとは際限がなくなり運営側の思うツボとなる。だからプレーヤー同士が競うゲームは、キリがなくなる。これは、さすがに“最大いくら”という制限を設けたほうがいいと思いますよ。
ランキングの中の転換点としては、さほど課金がきつくない「ポケモンGO」(任天堂はキャラクター提供)が700億円台の売り上げ。さらに1200円で買い切りの「スーパーマリオ ラン」(任天堂)が、今後どれだけ健闘するかが見ものである。「スーパーマリオ ラン」は、配信4日で4000万ダウンロードのモンスターゲームだが、売り上げは数十億円にとどまっている。ユーザー目線で見れば、ダウンロードが多いのはたくさんのプレーヤーがいることだし、売り上げが少ないのは、それだけ課金が少ないということだ。これはひょっとして、任天堂系の頑張りでスマホゲームの課金競争に終止符が打たれるかもしれない…? そう願う、今日このごろです。