「トランプがドル高を容認したら、という条件付きですが、FX(外国為替証拠金取引)を考えたい。25倍のレバレッジを掛けてドル買いをするのです。高リスクですが、勝負をかける価値はあると思います。
もう一つはもっと高等な投資法ですが、中国関連の指数を使った『ベア型ファンド』を買うという手です。これは中国市場の下落を想定した『先物取引』で、レバレッジを掛けることで、下落分以上の投資成果を得られる。なぜ、こんなハイリスクな投資法を持ち出したかというと、トランプ就任で、中国市場が暴落する可能性がかなり高いと見ているからです。もしそうなればかなり儲けられる。でも私は3万円分しか買っていませんが(笑い)」
トランプ氏の就任演説が始まるのは、日本時間で21日土曜日の午前1時から2時頃。当然、日本の証券取引所は閉まっており、演説内容が日本市場に反映されるのは23日の月曜日以降となる。
だが、「土曜日の午前7時頃まで取引が可能なFXなら、リアルタイムに行動できる」と言うのは、経済ジャーナリストで“株のお姉さん”の愛称で親しまれる経済ジャーナリストの雨宮京子氏だ。多くの為替トレーダーもこの日の値動きを気にしているという。
「演説内容によっては深夜2時頃からドル円は大きく動く。就任式当日を利益確定の日と決め、値上がりを予想した通貨を予め買い、根上がった段階で売る“確定売り”を狙っている人は少なくない。演説終了から取引終了まで数時間しかありませんが、その間で2円ぐらいは動いてもおかしくないと思っています」
仮にトランプ氏の演説がこれまでの内容からトーンダウンしたものであれば、ドルが売られる可能性が出てくる。
「その読みで行くなら、1月20日が1ドル120円だとして、120円50銭になったら円を買うという『指値注文』を入れておく。この方法は、売りたい、買いたい価格を予め設定しておいて、その価格になれば取引されるというもの。50銭高にならなければ買わないだけなので、大損はしない(手数料などはかかる)。50銭高で買い、2円上がった時に利益確定です」
※週刊ポスト2017年1月13・20日号