国内

同窓会の参加率、50代は24.8%だが70代以上は62.2%に上昇

70代以上の参加率が高い同窓会(写真/アフロ)

 高校の同級生が集まる、新年会を兼ねた年に1度の同窓会。交代で持ち回りをしている幹事が、今回は70才の清田幸子さん(仮名)に回って来た。予算1万円以内でどれだけみんなに楽しんでもらえるかが、幹事の腕の見せ所。昼間はホテルの宴会コースでおいしいものを食べてちょっとお酒を飲み、そのあとカラオケに流れるのが定番だ。清田さんはこの日のために『恋ダンス』も覚えたし、新しいマフラーも購入した――。

 今、同窓会の需要が高まっている。同窓会の幹事を代行している『笑屋』の取締役・八木誠さんは「東日本大震災の翌年あたりから、徐々に同窓会の熱が上がり始めた」と指摘する。

「同窓会に関する問い合わせは毎年130%ずつ増えています。とくに65才以上の同窓会は、毎年の恒例行事のように定期化されています。2011年の震災を経て、人との絆を大事にしたいという気持ちが人々の間で高まったことが一因だと思います」

 年を重ねるほど、自分の人生の限られた時間で懐かしい人に会いたいという思いは強くなる。実際、清田さんのように、70代で同窓会に参加する人の割合は、下の年代に比べてかなり高い。旅行サイト『ゆこゆこ』調べによると「1年以内に同窓会に参加した」と答えた人は50代が24.8%であるのに比べ、70代以上は62.2%だった。

「仕事がある40~50代は、土日の昼間の時間に同窓会を開催することが多いですが、シニアは、平日昼間の開催が圧倒的に多く、人数やメンバーも固定化されています。恒例行事になりマンネリ化するので、いつもと違う同窓会をしたいという要望もいただきます。同窓会旅行の企画を支援したこともありますし、西武鉄道とコラボして、列車を貸し切り宴会する“同窓会列車”の問い合わせも増えています」(八木さん)

 もう次は会えないかもしれない――そんな思いも、シニア同窓会が急増する一因だ。だからこそ、ただ盛り上がるのではなく、一人ひとりと向き合い、じっくり話す時間を大切にする。

 5年ほど前から「同窓会・同期会向けプラン」を企画するニューオータニイン札幌では、シニアの利用が7割を超える。

「お年を召したお客様は、おしゃべりが中心で、お酒をそんなに召し上がったり、お料理をがつがつ食べたりすることもありません。席を立ってお話しすることが多いので、2時間コースでは足りず、多くは3時間コースをご利用になられます。他の年代に比べると、当日に体調不良で急遽欠席されるかたも珍しくなく、去年は来られたけれど今年は…というお話を伺うこともあります」(ニューオータニイン札幌)

 年々伸びているといわれる健康寿命だが、男性は71.19才で女性は74.21才。次に同窓会が開かれる時に自分が健康でいられる保証はないし、もしかしたら妻や夫が病気になってしまって、気軽に出かけられない可能性だってあるのだ。

※女性セブン2017年1月26日号

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン