◆愛する者を失った悲しみは消せない

 そんな中、〈独り善がりのジコチュー野郎〉が周囲の意見を一々真に受ける姿が可笑しい。職場では〈極端に質問が少ないんだよな〉と言われ、元A代表の大野には〈なにが足りないのか、自分で気付け〉と言われる勇は、〈教えてくれりゃあいいじゃねぇか〉と思う18歳。

 しかも〈思ったままを言えばいいんじゃない?〉という人もいれば、〈思ったことをそのまま口にするんじゃない〉という人もいて、何でもかんでも野球に喩えて話をややこしくする武山マート社長を始め、周囲の大人は曲者揃いで矛盾だらけなのだ。

「今の若い人は妙に小器用で質問ベタというか、何をわかってないかがわからないんだと思うんです。僕も昔はそうでしたけど、特に高校までお山の大将で、わからなくてもできちゃった人が一から考えたり悩んだりする話を、サッカーを通じて書いてみたかった。スポーツはその点が結果として如実に現われますから。

 実は勇が言われる教訓の類も自戒から書いていて、会社員時代も衝突しながらした仕事の方が結果は出たりしたのに、仲良し同士でやりたくなるのが人情だったり……(苦笑)。武山でも良く言えば家族的なチームの空気を橘が〈ぬるい〉と断じて物議を醸しますが、じゃあ衝突すればいいかというと、それこそ〈ケース・バイ・ケース〉で正解はない。あるいはチームは誰のものかとか、わからないことはわからないまま、若い勇に存分に悩ませてみました」

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