ビジネス

ソニー、本田、松下 カリスマ天才創業者たちの至言

カリスマたちの言葉に手がかりが(写真:アフロ)

 これまで日本は幾度も時代の荒波に揉まれ、歴史を刻んできた。そして、窮地を好機とし、逆境に打ち克つことで巨万の財を築いた傑物が数多くいる。苦難を打破し、幸せをつかむための手がかりは、成功をおさめ大富豪となった彼らの言葉に隠されている──。

●盛田昭夫(ソニー創業者)

「独裁者というのは大天才でないと務まらない」

 米タイム誌が「20世紀に最も影響のあった経済人20人」に選んだこともある盛田昭夫(1921~1999)。町工場から世界に名だたる大企業へと飛躍を遂げたソニーの功績は、それまで安物の代名詞であった「メイドインジャパン」という言葉のイメージを変えたことだろう。

 盛田はもう一人の創業者、井深大と二人三脚でソニーを発展させた。会長となっても盛田は一人に権限が集中する組織にはせず、役割分担を明確にした制度を導入している。【言葉の出典/『盛田昭夫語録―世界が舞台の永遠青年―』(ソニー・マガジンズ刊)。以下同。本文中敬称略】

●本田宗一郎(ホンダ創業者)

「失敗のない人生なんて面白くないですね。歴史がないようなもんです」

「私の現在が成功と言うのなら、私の過去はみんな失敗が土台作りしていることになる」と本田宗一郎(1906~1991)は言う。新型バイクの開発やレースでの事故など、宗一郎は数々の失敗に見舞われている。

 無謀とも思える挑戦を繰り返し、会社は幾度も経営危機に晒されたが、宗一郎は常に「チャレンジしての失敗を恐れるな。何もしないことを恐れろ」と言い続けた。早くから世界を見据えながら、失敗が人間を成長させると考えていたのだ。【『トヨタ最強の時間術』(PHP研究所刊)第三章より。桑原晃弥著】

●松下幸之助(松下電器産業創業者)

「百の悩みがあっても千の悩みがあっても、結局その悩みは一つである」

 経営の神様と称された松下幸之助(1894~1989)は経営者として多くの問題に直面してきた経験を振り返り、「人間そういくつもの悩みを同時に悩めるものではない」ということに気づいたという。

 結局最も大きな問題に最優先で取り組まなくてはならず、他は第二、第三のものになってしまう。どうしても振り払うことができない一つと取り組んでいくところに、人生の生きがいがあり、生きる道が洋々と開けてくるのだとした。【『人を活かす経営』(PHP研究所刊)松下幸之助著)

※SAPIO2017年2月号

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
折田楓氏(本人のinstagramより)
「身内にゆるいねアンタら、大変なことになるよ!」 斎藤元彦兵庫県知事と「merchu」折田楓社長の“関係”が県議会委員会で物議《県知事らによる“企業表彰”を受賞》
NEWSポストセブン
“ボディビルダー”というもう一つの顔を持つ
《かまぼこ屋の若女将がエプロン脱いだらムキムキ》体重24キロ増減、“筋肉美”を求めて1年でボディビル大会入賞「きっかけは夫の一声でした」
NEWSポストセブン
チームを引っ張るドミニカ人留学生のエミールとユニオール(筆者撮影、以下同)
春の栃木大会「幸福の科学学園」がベスト8入り 元中日監督・森繁和氏の計らいで来日したドミニカ出身部員は「もともとクリスチャンだが幸福の科学のことも学んでいる」と語る
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
お笑いコンビ「ガッポリ建設」の室田稔さん
《ガッポリ建設クズ芸人・小堀敏夫の相方、室田稔がケーブルテレビ局から独立》4月末から「ワハハ本舗」内で自身の会社を起業、前職では20年赤字だった会社を初の黒字に
NEWSポストセブン
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン
「オネエキャラ」ならぬ「ユニセックスキャラ」という新境地を切り開いたGENKING.(40)
《「やーよ!」のブレイクから10年》「性転換手術すると出演枠を全部失いますよ」 GENKING.(40)が“身体も戸籍も女性になった現在” と“葛藤した過去”「私、ユニセックスじゃないのに」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン