インスタ検索は、ものすごく明確な目的をもった調べ物というより、好きな食べ物や人気スポットなどの「いま」を調べる検索によく使われている。リアルタイム性がある検索ならTwitterでも同様のことができるのではないかと思うが、インスタ検索のほうが、より「知りたいこと」に近づきやすいのだそうだ。
「InstagramはTwitterに比べ、宣伝のための自動投稿機能をもつbotアカウントを作りづらい。実際には業者が多くあつまるハッシュタグもありますが、ほとんどのハッシュタグがユーザーによって生み出され、利用されているので、よりリアルな調べものができます。Google検索と違い、明確な検索語を考えて指定しなくても、ハッシュタグによってゆるやかにつながった情報を、まるでお気に入りの街角や女性ファッション誌を見るような感覚で眺められるのがインスタ検索の特徴です」
リアルな日常生活で、どうやって情報を集めているか振り返れば、Google検索、つまりググるときのように目的をもって検索語を指定するようなことはほとんどない。なんとなく周囲に漂う情報を、ぼんやりと頭に浮かんだことと結びつけて、ゆるやかに集めることの方が多い。ハッシュタグでゆるやかにつながる情報をビジュアルで集めるインスタ検索のあり方は、SNSがリアルと地続きになったことによって生まれた現象といえそうだ。