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中学受験 難関私立より公立中高一貫校、という選択

◆公立中高一貫校の今後はどうなる?

 2016年千葉県立東葛飾、2017年横浜市立横浜サイエンスフロンティアと開校が続いたが、21校にもなったので、今後はさいたま市が大宮西高校を中等教育学校にする計画があるくらいである。これからの開校なので、グローバル化の先進校として国際バカロレアの認定を目指すとしているので、これも大いに注目されることになるだろう。

 中学受験の保護者と接していて感じるのは、保護者自身が以前のようにこれから賃金が上昇し続けるとは思っていないことだ。いつリストラがあるかわからない、いつ企業合併があるかわからない、いつ外国人社長になるかわからない……。そこで、どの段階で教育に投資するか今まで以上に考えるようになっている。

 実際、「わが子は理系が向いていると思う。理系だったら国立大学に進ませたい。難関国立ならば大学院までがふつうだ。そこでかかるのだから、中等教育段階では安い公立中高一貫校に進んでほしい」そう言われたことがある。

 これからは一段と大混迷の時代に入る。年金も先送り、もらえる額も減少するとなれば、保護者自身が自分の老後が心配になる。これまでのように子どもの教育にばかりかけてはいられない。

 そうした社会背景から考えれば、これからも公立中高一貫校へのニーズは高くはなっても、低くはならないのではないだろうか。

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