芸能

ひょうきん族の時代、制作現場で視聴率の話はしなかった

ベテラン放送作家が語る視聴率

 連日のように報じられる視聴率のニュース。テレビ局が気にするのはまだしも、なぜか私たちまでそれに振り回されていたりする。しかし、かつては必ずしも視聴率ばかりを気にはされていなかった。

『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)をはじめ、数多くの人気番組を手掛けてきたベテラン放送作家の高橋秀樹さんは、視聴率について、「自分たちが作った番組が世の中に受け入れられているか、その判断基準となる指標ととらえています」と話す。

 特にバラエティーなどでは、1分ごとの視聴率が折れ線グラフで示される毎分視聴率が気になるそうだ。

「例えば番組の中で、あるコーナーの数字が高ければそのコーナーを長くし、逆に低ければ短くしたり、なくす方向に動きます。自分は面白いと思っていても“数字”が悪ければ仕方がない」

 しかし一方で、「制作者として、視聴率を気にせず、自分たちが面白いと信じる番組を作りたい」という思いは捨てたくないと高橋さん。

「1980年代、『オレたちひょうきん族』を作っていた頃は、現場で視聴率の話をすることはありませんでした。ところが1990年代になってバブルがはじけ、テレビに勢いがなくなったといわれる頃になると、視聴率を意識した番組づくりが当たり前になった。とがった番組の企画が通らなくなり、視聴率が取れた実績のある番組に似た番組が増えてきた気がします」

“実績”重視の番組作りは、当然、出演するタレントたちにも影響する。

「例えばSMAPを抜擢した『夢がMORI MORI』(フジテレビ系)。最初はSMAPはそれほど人気がなかったけれど、がまんして使い続けたことがその後の活躍につながった。でも、今はテレビ局にタレントを育てる体力がないので、確実に視聴率の取れる番組作りに走ってしまう」(高橋さん)

※女性セブン2017年3月16日号

関連記事

トピックス

国民民主党の玉木雄一郎代表、不倫密会が報じられた元グラビアアイドル(時事通信フォト・Instagramより)
《私生活の面は大丈夫なのか》玉木雄一郎氏、不倫密会の元グラビアアイドルがひっそりと活動再開 地元香川では“彼女がまた動き出した”と話題に
女性セブン
バラエティ番組「ぽかぽか」に出演した益若つばさ(写真は2013年)
「こんな顔だった?」益若つばさ(40)が“人生最大のイメチェン”でネット騒然…元夫・梅しゃんが明かしていた息子との絶妙な距離感
NEWSポストセブン
前伊藤市議が語る”最悪の結末”とは──
《伊東市長・学歴詐称問題》「登場人物がズレている」市議選立候補者が明かした伊東市情勢と“最悪シナリオ”「伊東市が迷宮入りする可能性も」
NEWSポストセブン
日本維新の会・西田薫衆院議員に持ち上がった収支報告書「虚偽記載」疑惑(時事通信フォト)
《追及スクープ》日本維新の会・西田薫衆院議員の収支報告書「虚偽記載」疑惑で“隠蔽工作”の新証言 支援者のもとに現金入りの封筒を持って現われ「持っておいてください」
週刊ポスト
ヴィクトリア皇太子と夫のダニエル王子を招かれた天皇皇后両陛下(2025年10月14日、時事通信フォト)
「同じシルバーのお召し物が素敵」皇后雅子さま、夕食会ファッションは“クール”で洗練されたセットアップコーデ
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
【長野立てこもり殺人事件判決】「絞首刑になるのは長く辛く苦しいので、そういう死に方は嫌だ」死刑を言い渡された犯人が逮捕前に語っていた極刑への思い
NEWSポストセブン
米倉涼子を追い詰めたのはだれか(時事通信フォト)
《米倉涼子マトリガサ入れ報道の深層》ダンサー恋人だけではない「モラハラ疑惑」「覚醒剤で逮捕」「隠し子」…男性のトラブルに巻き込まれるパターンが多いその人生
週刊ポスト
問題は小川晶・市長に政治家としての資質が問われていること(時事通信フォト)
「ズバリ、彼女の魅力は顔だよ」前橋市・小川晶市長、“ラブホ通い”発覚後も熱烈支援者からは擁護の声、支援団体幹部「彼女を信じているよ」
週刊ポスト
ソフトバンクの佐藤直樹(時事通信フォト)
【独自】ソフトバンクドラ1佐藤直樹が婚約者への顔面殴打で警察沙汰 女性は「殺されるかと思った」リーグ優勝に貢献した“鷹のスピードスター”が男女トラブル 双方被害届の泥沼
NEWSポストセブン
出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
《水原一平を待ち続ける》最愛の妻・Aさんが“引っ越し”、夫婦で住んでいた「プール付きマンション」を解約…「一平さんしか家族がいない」明かされていた一途な思い
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン