◆洗面所がいつもビショ濡れ
「毎朝、あなたが使った後は洗面所がビショビショに濡れている。もう我慢できない」
定年退職して半年後、突然、妻からそう告げられたのはA氏(66)だ。
「妻は、僕が会社勤めをしている時は目をつぶっていたようですが、『暇になったのに洗面所を拭くくらいできないの』『鏡に水や歯磨き粉が飛んで汚れているのに平気でいられる神経が許せない』と不満を溜めていたようです」
◆スリッパが脱ぎっぱなし
B氏(70)の妻が結婚40年目に家を出ていった理由は「スリッパの向き」だった。
「私が玄関やトイレのスリッパをきちんと揃えていないのを妻は40年間、黙って直していたそうです。『玄関やトイレを通るたびに嫌な思いをしてきた。もう耐えられない』という置き手紙と判を押した離婚届を置いて、荷物をまとめて忽然と姿を消しました」(B氏)
◆ドレッシングを冷蔵庫に戻さない
ある朝起きると、妻が食卓の前で鬼の形相で立っていたというのはC氏(58)だ。
「テーブルの上にはドレッシングが1本置いてありました。前の晩、私が酔っ払って帰宅し、ひとりで食事した時に置きっ放しにしたもの。そして妻に『あなたは冷蔵庫から出したドレッシングをいつも出しっ放し』『一晩放置されたドレッシングはもう使う気になれない』といわれたのです。
その場でゴミ箱に捨てられたドレッシングと一緒に、『離婚します』と私も捨てられました」
※週刊ポスト2017年3月24・31日号