風水では8つの方位を家族に当てはめて考えることができるという。風水建築デザイナーの直居由美里さんが、家族と方位の関係を解説する。
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風水では、家の中心から見た方位を家族のメンバーにあてはめて考えることがよくあります。方位は8つあるので、両親と三男三女の8人家族を想定します。
子供の運勢を見るときに、最も重視されるのは長男の方位である東です。農耕社会では、長男が家を継ぎ、何代にもわたって繁栄していくことが何よりも優先されていたからです。
風水相談で、子供に関する悩みが寄せられることがよくあります。間取りを拝見すると、東の方位が凶相となっていることが多いのです。
具体的には、東の方位に大きな欠け、あるいはトイレがある間取り。東の欠けは、長男のエネルギーを損ない、学校や仕事を休みがちになるなど、親の期待を裏切ります。また、東にトイレがあるのも、長男の運気の乱れを招き、子供が小さい場合は、病気がちになることもあります。
東の張りは、長男によって家が発展していく吉相ですが、極端に大きな張りだと、長男のパワーがあまりにも強くなって、家から出て行ってしまうことも。家を継いで小さくまとまるよりも、広い世界を見たくなり家に寄り付かなくなります。
一方、長女の方位は南東です。南東は、人間関係や信用、縁談を司る方位。南東に欠けやトイレがあると、長女が縁遠くなります。せっかく良縁が舞い込んできても、途中でトラブルが起こり相手の家との信頼関係が崩れて話がまとまりません。
南東は日当たりがいい方位ですから、窓などの開口部を設けている間取りが多いはずです。窓ガラスやカーテンが汚れていたり、サッシがほこりだらけでは、良縁はもたらされないでしょう。