国際情報

中国・杭州の女性 2分で出産して工場を立ち去り大騒動に

仰天事件が続々と起きる

 これもまた、出産の神秘、について考えさせられる事件といえるだろうか。中国の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏がレポートする。

 * * *
 なんとも奇妙でお騒がせな事件である。

 杭州市のある自動車工場に、生まれたばかりの赤ん坊が血だらけで放置されているのを出勤してきた従業員が発見した。朝、8時20分ごろで、辺り一面は血が広がっていたという。従業員は、ピクリとも動かない赤ん坊がすでに死んでいると思った。というのも赤ちゃんはこの時期の冷たいタイルの上に置かれていたからだ。しかし、間もなく赤ちゃんが小さく動くのを集まった従業員たちが確認。大慌てで救急車を呼び、警察にも連絡を入れたことで事件となったという。

 これは3月12日に『銭江晩報』が伝えたもので、記事のタイトルは、〈杭州の一人の女 自動車修理工場に入り込み、2分間で赤ちゃんを出産 手でへその緒を切って立ち去る〉であった。

 若い女性の出産を巡る「とんでもニュース」は中国では少なくない。それでもこのニュースにはメディアも激しく反応し大きな話題となった。

 赤ちゃんを置き去りにされた自動車修理工場では、すぐにも防犯カメラがチェックされ、そこに二十歳前後の女性が写っていることを確認した。ただ、驚いたのはその手際の良さで、出産して立ち去るまでわずか2分程度の時間しか要していなかったというのだ。

 この女性はいったいどこに消えたのか?

 地元の夕刊紙『銭江晩報』の記者が追いかけたところ、女性は、実は逃げたのではないことが判明したという。

 記事によれば、女性は工場の前を通りかかったときに突然産気づき、そのまま慌てて工場内に入ってしまい出産。ただ、その後は何をしてよいのかわからず、とにかく家に戻って助けを求めたというのだ。結局、父親を連れて現場に戻ったところ、すでに工場は人だかりができて大騒ぎになっていたので警察に出頭したというのだ。

 まあ、悪気はなかったということなのだろうが、冷たい床に置きっぱなしにされた赤ちゃんは、体温が30度前後まで落ちていたというから、やはりとんでもない事件といわざるを得ないだろう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏に「自民入りもあり得るか」聞いた
【国民民主・公認取り消しの余波】無所属・山尾志桜里氏 自民党の“後追い公認”めぐる記者の直撃に「アプローチはない。応援に来てほしいくらい」
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
遠野なぎこさん(享年45)、3度の離婚を経て苦悩していた“パートナー探し”…それでも出会った「“ママ”でいられる存在」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
NEWSポストセブン